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【簡単】所得48万超のフリーランス美容師は確定申告が必要!やり方や経費で落とせるものを解説

2025.08.24 00:00
【簡単】所得48万超のフリーランス美容師は確定申告が必要!やり方や経費で落とせるものを解説

所得(売上−経費)が48万円を超えるフリーランス美容師は、確定申告が必要です。

確定申告をしないと、無申告として税務調査の対象になり、何十万円も損をします。「面倒だから」と放置せず、正しく確定申告をすることが大切です。

今回は、フリーランス美容師の確定申告のやり方や経費で落とせるものなどについてまとめました。

税理士の立場から、難しい用語は極力使用せず、分かりやすく解説します。

記事を最後までチェックすれば、フリーランス美容師の確定申告について、ひと通り理解できます。

所得が48万円を超えるフリーランス美容師は確定申告が必要

フリーランスの美容師として活動する場合、年間の所得が48万円を超えると確定申告が必要です。

所得とは?:
収入から必要経費を差し引いたもの、つまり「もうけ」のことを「所得」と呼んでいます。
出典:国税庁 No.2011 課税される所得と非課税所得

これは、業務委託契約での活動、自身の店舗経営、面貸しの場合など、すべてにおいて同様です。

所得は、前述のとおり「収入−必要経費」で算出できます。つまり、売上から賃料などの経費を引いた額が48万円を上回る場合、確定申告が必要です。

「バレないだろう」「面倒だから」と確定申告をしないと、無申告として税務調査の対象となり、大きな損をする可能性が高いため要注意です。

詳しくは、以下の記事で解説しています。

関連記事:【個人事業主向け】「無申告でも税務調査が来ない」は間違い!来る確率や今からできる対策を紹介

フリーランス美容師の確定申告のやり方

フリーランス美容師の確定申告のやり方は、以下4ステップです。

  1. 必要書類を用意する
  2. 確定申告書を作成する
  3. 確定申告書を提出する
  4. 所得税を納付する

一度にすべてを理解する必要はありません。まずは大まかな流れを把握しましょう。

必要書類を用意する

確定申告をする上で土台となるのが、必要書類です。必要書類を集めることで、収入や経費、控除を証明できます。

収入を証明する際に必要となる書類の例は、以下のとおりです。

  • 支払調書
  • 銀行の入金明細
  • 請求書の控え

経費を証明する際に必要となる書類の例は、以下のとおりです。

  • 領収書・レシート
  • クレジットカードの利用明細
  • 家賃や光熱費の支払明細

最後に各種控除を証明する書類を、以下にまとめました。

  • 医療費の領収書
  • 保険料の証明書

クレジットカードの利用明細のように、書類ではなくWeb上のデータで確認できるケースもあります。

確定申告の期間になって、これらの書類を1つずつ探し集めるのは大変です。ギリギリになって必要書類が見つからない、無くしてしまったというケースも考えられます。

これらの書類を日頃から集めて整理しておくことが、美容師が確定申告をスムーズに進めるための第一歩です。

関連記事:【個人向け】領収書なしは税務調査で不利になる!捨てた場合や現金手渡しの場合の対処法を解説

確定申告書を作成する

書類が揃ったら、それらの情報をもとに確定申告書を作成します。具体的には、決算書と確定申告書という2種類の書類を作成します。

まずは、1年間の収入と経費を集計して、所得を算出するための「決算書」を作成しましょう。

次に、その所得額と各種控除額をもとに、最終的な納税額を計算するための確定申告書を作成します。

作成方法は複数ありますが、国税庁のウェブサイトにある「確定申告書等作成コーナー」を利用する方法がおすすめです。

画面の案内に沿って収入や経費の金額を入力するだけで、複雑な税額計算はすべて自動で行ってくれます。

他には手書きでの作成や、確定申告ソフトを使った作成といった選択肢があります。

確定申告書を提出する

確定申告書は、原則として翌年の2月16日から3月15日までの期間内に、管轄の税務署へ提出しなければなりません。

提出方法は、3つあります。

  • e-TAX(電子申告)
  • 郵送
  • 税務署へ持参

最も楽なのは、e-TAX(電子申告)です。マイナンバーカードがあれば、インターネット経由で自宅から簡単に確定申告ができます。

郵送の場合、提出日は郵便局の消印の日付と見なされるため要注意です。また、持参の場合、申告シーズンは大変混雑します。

期間内に提出をしないと、無申告加算税や延滞税が課される可能性があるため要注意です。

関連記事:【個人事業主向け】「無申告でも税務調査が来ない」は間違い!来る確率や今からできる対策を紹介

所得税を納付する

確定申告書の提出とセットで行うのが、算出された所得税の納付です。納付期限は、申告期限と同じく原則3月15日です。

納付方法には、以下のように複数の選択肢があります。

  • 税務署や金融機関で納付
  • クレジットカードで納付
  • 口座引き落としで納付
  • コンビニで納付

最も簡単なのは、口座引き落としでの納付です。

この際、源泉徴収で所得税を支払いすぎている場合には、確定申告によって還付が受けられます。

以上が、確定申告の大まかな流れです。

確定申告に関する基本的なことについて、より詳しく知りたい方は以下の記事をチェックしてみてください。

関連記事:確定申告のしかたが全くわからない個人事業主が知っておくべき税金知識

美容師が経費で落とせるものを項目ごとに紹介

正しく経費を計上すれば、所得が減り、納税額も減ります。つまり節税になります。

美容師が経費で落とせる主なものは、以下のとおりです。

  • 消耗品費
  • 新聞図書費
  • 地代家賃
  • 水道光熱費
  • 広告宣伝費
  • 接待交際費

1つずつ詳しく見てみましょう。

消耗品費

消耗品費とは、使用可能期間が1年未満、または取得価格が10万円以下の物品を購入した場合に用いる勘定科目です。

美容師が経費として計上できる、消耗品費の例は以下のとおりです。

  • カラー剤
  • パーマ液
  • シャンプー
  • ハサミ
  • ドライヤー
  • ヘアアイロン
    …など

日々の業務で使用する細々としたものは、ほとんどが消耗品費に該当すると考えて良いでしょう。

なお、取得価格が10万円以上のものは、消耗品費ではなく減価償却費として処理をします。

新聞図書費

新聞図書費とは、事業に関連する書籍や雑誌、新聞などを購入した場合に用いる勘定科目です。

美容師が経費として計上できる、新聞図書費の例は以下のとおりです。

  • 美容業界の動向を知るために購入した専門雑誌
  • お客さんに読んでもらうための雑誌

購入した書籍(電子書籍含む)が、少しでも事業に関係する場合は、新聞図書費として計上できます。

地代家賃

事業を行う場所にかかる費用は、地代家賃として経費にできます。

例えばご自身で店舗を借りて経営している場合、その店舗の月々の家賃・共益費・管理費などが全額経費となります。

面貸しで活動している場合は、サロンに支払う利用料が地代家賃となります。

自宅の一部を施術スペースや事務作業スペースとして使用している場合は、家賃の一部を経費として計上可能です。

事業で使用している床面積の割合や使用時間などから、家賃のうち何割を経費として計上するかを決めます。

例えば、家賃10万円の住居の25%を事業用スペースとして使っているのであれば、25,000円を地代家賃として計上するといった形です。これを家事按分と言います。

水道光熱費

店舗でかかる電気代・水道代・ガス代などは、水道光熱費として全額経費として計上可能です。

水道代はお客さんのシャンプーやタオルの洗濯で発生するでしょう。また、電気代はドライヤーや照明、エアコンなどで発生します。

自宅兼店舗で事業を行っている場合、地代家賃と同じように、水道光熱費も家事按分を行います。

例えば、1日のうち8時間を事業で使用している場合、水道光熱費の3分の1を経費として計上するといった形です。

広告宣伝費

美容師がお客さんを集めるためにかかった費用は、広告宣伝費として経費計上できます。

広告宣伝費の例は、以下のとおりです。

  • ホットペッパービューティーなどへの掲載料
  • 自身のWebサイト運営にかかるサーバー代やドメイン費用
  • チラシやパンフレット、名刺の印刷費用
  • InstagramやFacebookなどに掲載した広告費用

こういった経費も1つずつ正しく計上することが、節税のコツです。

接待交際費

事業を円滑に進めるために、取引先や関係者と良好な関係を築くための費用は、接待交際費として経費計上できます。

例えば、関係者との会食費用や撮影に協力してくれたモデルへのお礼の食事代、関係者へのお中元やお歳暮などが接待交際費に該当します。

プライベートな飲食代まで接待交際費として計上すると、税務調査で指摘される可能性があるため要注意です。

経費については、以下の記事でも詳しく解説しています。

関連記事:個人事業主が経費にできるものとは?判断基準を解説

美容師の確定申告にアプリの使用はおすすめしない

確定申告に、会計アプリを利用する選択肢もあります。しかし以下2つの理由から、美容師の確定申告にアプリの使用はおすすめしません。

  • 難易度は下がるが簿記・会計の知識が必要なことに変わりはないから
  • 知らないうちに大きな損をする可能性があるから

それぞれ詳しく見てみましょう。

難易度は下がるが簿記・会計の知識が必要なことに変わりはないから

会計アプリの中には、レシートを撮影するだけでデータが入力されるようなものもあります。

例えば、アプリは勘定科目を自動で推測してくれます。しかし、その判断が正しいかどうかは、簿記や税務の知識がなければ判断できません。

家事按分の割合や減価償却なども、自身で判断する必要があります。

会計アプリは、あくまで確定申告の知識がある方が、申告を楽に行うためのツールです。まったく知識がない状態で、確定申告ができるようになるツールではありません。

知らないうちに大きな損をする可能性があるから

会計アプリを使ってなんとか確定申告を終えたとしても、それがあなたにとって最適な申告内容であるとは限りません。

青色申告の特典や医療費控除などを、すべてアプリ側が自動で提案してくれるわけではありません。

また、経費にできる支出の範囲を誤って狭く解釈し、本来経費にできるものを計上していないケースもあるでしょう。

税法は定期的に改正されます。最新の節税策を、本業と並行して自力でキャッチアップし続けるのは困難です。

たしかに、会計アプリには「手軽さ」というメリットがあります。しかし、その裏にはこういった経済的損失のリスクが潜んでいます。

美容師の確定申告は税理士事務所への依頼がおすすめ

以下3つの理由から、美容師の確定申告は税理士事務所への依頼をおすすめします。

  • 青色申告の場合は特に確定申告の難易度が上がる
  • フリーランス美容師であれば大きな費用はかからない
  • 自力での確定申告では税務調査のリスクが高まる

それぞれ詳しく解説します。

青色申告の場合は特に確定申告の難易度が上がる

確定申告は、白色申告と青色申告の2つに分かれます。

詳しい解説は省略しますが、青色申告の方が最大65万円の控除を受けられるなど、税制面で大きなメリットがあります。

しかし、その恩恵を受けるためには、複式簿記などより複雑な手続きが必要です。青色申告を行いたいのであれば、税理士事務所への依頼がおすすめです。

白色申告と青色申告の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:個人事業主は青色申告と白色申告のどちらで手続きすべきなのか

フリーランス美容師であれば大きな費用はかからない

たしかに税理士への依頼には費用がかかります。しかし、依頼費用は売上や事業の規模などによって変わります。

つまり、一般的なフリーランス美容師であれば、それほど大きな費用はかかりません。具体的には、月1万円からの依頼も可能です。

依頼による手間の削減や節税効果で、十分に元を取れる選択肢であると言えるでしょう。

関連記事:確定申告を税理士に丸投げしたい個人事業主必見!費用や損に繋がるデメリットを紹介

自力での確定申告では税務調査のリスクが高まる

専門知識がない状態で行われた確定申告には、なんらかのミスがある可能性が高いです。

それが意図的でなかったとしても、発覚すれば税務調査の対象になり得ます。

税務調査の対象になってから、税理士にサポートを依頼することも可能です。しかしその場合、30万円以上の費用がかかります。

確定申告を税理士に依頼すれば、税務調査の対象になるリスクを大幅に減らせます。

関連記事:個人事業主が税務調査対象になる確率は0.5%なのに通知が来た!流れや今からできる準備を紹介

美容師の確定申告は永安税理士事務所にお任せください

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まとめ

フリーランス美容師の確定申告のやり方や経費で落とせるものなどについて解説しました。

所得が48万円を超えるフリーランス美容師は、確定申告が必要です。また、正しい知識を持ち合わせているかどうかで、納税額には数十万円単位の差が出ます。

確定申告に関する知識や経験を持ち合わせていない場合には、税理士への丸投げ依頼がおすすめです。

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