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消費税を一般課税で計算する場合、仕入税額控除の適用は不可欠ですが、インボイス制度が導入されたことで仕入税額控除の要件が厳しくなりました。

本記事では、仕入税額控除の要件および、適用する際の注意点について解説します。

仕入税額控除の概要

消費税は、課税期間中の課税売上に係る消費税額から、課税期間中の課税仕入れ等に係る消費税額を控除して納税額(還付額)を算出します。

課税仕入れ等に係る消費税額を差し引くことを「仕入税額控除」といい、仕入税額控除を適用するためには一定の要件を満たさなければなりません。

課税仕入れは、事業者が事業として他者から資産の譲り受けや借り受けを行うこと、または役務の提供を受ける取引等をいいます。

非課税や免税になる取引は課税仕入れには該当せず、給与等の支払いについても原則課税仕入れには含まれません。

ただし、加工賃や人材派遣料など、事業者が行う労働やサービスの提供の対価には消費税が課されますので、外部に委託する際に支払う委託料などについては課税仕入れに該当することから、仕入税額控除の対象となります。

<主な課税仕入れ取引>

  • 棚卸資産(商品など)や原材料等の購入
  • 機械や建物等のほか、車両や器具備品等の事業用資産の購入または賃借
  • 広告宣伝費、厚生費、接待交際費、通信費、水道光熱費などの支払い
  • 事務用品、消耗品、新聞図書などの購入
  • 修繕費、外注費の支払い

インボイス制度の導入による仕入税額控除への影響

仕入税額控除を適用する場合、令和元年10月1日から令和5年9月30日までは「区分記載請求書等保存方式」の要件を満たす必要がありました。

しかし、令和5年10月1日からは「適格請求書等保存方式」の要件を満たさないと、仕入税額控除は適用できなくなります。

インボイス制度とは

適格請求書等保存方式(インボイス制度)」は、複数税率に対応した仕入税額控除の方式で、インボイス制度導入後に仕入税額控除を適用するためには、売手から交付された適格請求書(インボイス)等の保存が必要です。

インボイスを交付できるのは、税務署に適格請求書発行事業者の登録申請書を提出し、適格請求書発行事業者として登録した事業者に限られます。

事業者自身(買手)が適格請求書発行事業者の登録を行っていたとしても、売手が適格請求書発行事業者でなければ適格請求書は発行されないため、その売手からの課税仕入れは原則仕入税額控除の対象外です。

出所:インボイス制度が始まります!(国税庁)

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0022001-174.pdf

仕入税額控除の適用にはインボイス保存が必要

適格請求書発行事業者には、インボイスの発行が義務付けられており、仕入税額控除を適用するためには、原則適格請求書発行事業者から交付を受けたインボイスの保存が必要です。

<インボイスの記載事項>

  • 適格請求書発行事業者の氏名(名称)および登録番号
  • 課税資産の譲渡等を行った年月日
  • 課税資産の譲渡等に係る資産または役務の内容
    (課税資産の譲渡等が軽減対象課税資産の譲渡等である場合には、資産の内容および軽減対象課税資産の譲渡等である旨)
  • 課税資産の譲渡等の税抜価額または、税込価額を税率ごとに区分して合計した金額および適用税率
  • 税率ごとに区分した消費税額等
  • 書類の交付を受ける事業者の氏名(名称)


出所:インボイス記載事項チェックシート(国税庁)

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0024002-057_a.pdf

仕入税額控除を適用するために保存すべき書類等は、インボイス(適格請求書)だけでなく、納品書や領収書、レシートなども含まれます。

<仕入税額控除を適用するために保存すべき請求書等>

  • 適格簡易請求書
  • 適格請求書の記載事項が記載された仕入明細書、仕入計算書その他これらに類する書類(課税仕入れの相手方において課税資産の譲渡等に該当するもので、相手方の確認を受けたものに限る)
  • 次の取引について、媒介または取次ぎに係る業務を行う者が作成する一定の書類 (1)卸売市場において出荷者から委託を受けて卸売の業務として行われる生鮮食料品等の販売(2)農業協同組合、漁業協同組合または森林組合等が生産者(組合員等)から委託を受けて行う農林水産物の販売
    (無条件委託方式かつ共同計算方式によるものに限る)

インボイス保存が緩和されるケース

仕入税額控除を適用するためには原則インボイス保存を要しますが、事業の性質上、適格請求書を交付することが困難な取引については、一定の事項を記載した帳簿のみの保存で仕入税額控除の適用が認められます。

<帳簿のみの保存で仕入税額控除が適用できるケース>

3万円未満の公共交通機関(船舶、バス、鉄道)による旅客の運送
取引年月日以外のインボイスの記載事項が記載されている入場券等が使用の際に回収される取引(①に該当するものを除く)
古物営業を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの古物の購入
(古物営業を営む者の棚卸資産に該当する場合に限る)
質屋を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの質物の取得 (質屋を営む者の棚卸資産に該当する場合に限る)
宅地建物取引業を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの建物の購入 (宅地建物取引業を営む者の棚卸資産に該当する場合に限る)
適格請求書発行事業者でない者からの再生資源および再生部品の購入 (購入者の棚卸資産に該当する場合に限る)
3万円未満の自動販売機および自動サービス機からの商品の購入等
郵便切手類のみを対価とする郵便・貨物サービス
(郵便ポストに差し出されたものに限る)
従業員等に支給する通常必要と認められる出張旅費等
(出張旅費、宿泊費、日当および通勤手当)

帳簿のみの保存で仕入税額控除を適用する場合、帳簿に通常必要な記載事項に加え、次の事項を記載する必要があります。

  •  帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められるいずれかの仕入れに該当する旨
  •  仕入れの相手方の住所または所在地
    (一定の者を除く)

たとえば、電車料金を仕入税額控除の対象とする場合には「3万円未満の鉄道料金」、自動販売機で商品を購入した際には「〇〇市 自販機」のように記載することになります。

インボイス制度の「少額特例」

一定規模以下の事業者は、インボイス制度を導入したことで事務負担を軽減する措置として、「少額特例」を適用することが可能です。

少額特例は、税込1万円未満の課税仕入れについて、インボイスの保存がなくとも一定の事項を記載した帳簿の保存のみで仕入税額控除を適用できる制度です。

取引先が適格請求書発行事業者であるかは関係ないため、一定規模以下の事業者に該当すれば特例を受けることができます。

「一定規模以下の事業者」は、基準期間における課税売上高が1億円以下または、特定期間における課税売上高が5,000万円以下の事業者です。

税込1万円未満の課税仕入れに該当するかは、1回の取引における課税仕入れに係る金額(税込み)が1万円未満なのか否かで判定します。

1つの商品が1万円未満だとしても、複数の商品を同時に購入したことで1回の取引における課税仕入れが1万円以上になれば、少額特例の対象外となります。

少額特例の対象期間は、令和5年10月1日から令和11年9月30日までの間であり、令和11年10月1日以後に行う課税仕入れについては、課税期間の途中でも少額特例は適用できなくなるので注意してください。

免税事業者等からの課税仕入れに係る経過措置

インボイス制度導入後、適格請求書発行事業者以外の事業者からの課税仕入れは、原則仕入税額控除の対象から外れます。

しかし、適格請求書発行事業者以外の事業者からの課税仕入れについても、仕入税額相当額の一定割合を仕入税額とみなして控除できる経過措置を適用できます。

<対象期間と適用割合>

期間割合
令和5年10月1日から令和8年9月30日まで仕入税額相当額の80%
令和8年10月1日から令和11年9月30日まで仕入税額相当額の50%

経過措置の適用を受けるためには、区分記載請求書等と同様の記載事項が記載された帳簿および請求書等の保存が必要です。

また、帳簿については「80%控除対象」など、経過措置の適用を受ける課税仕入れである旨を記載しなければなりません。

まとめ

インボイス制度は、免税事業者が課税事業者に変更したことで生じる税負担や、インボイスの交付するための作業負担増に注目されていますが、適切にインボイスを保存しないと仕入税額控除を適用できないのも大きな変更点です。

消費税の税務調査は法人税や所得税と同時に実施されることが多いため、調査対策は必要ですし、誤った方法でインボイスを保存してしまうと、仕入税額控除の適用が否認される可能性があります。

税務署に一度目を付けられてしまうと、何度も税務調査の対象となってしまいますので、専門家に要件等を確認した上で仕入税額控除を適用してください。

税務のお困りごとは、永安栄棟 公認会計士・税理士事務所へご相談ください。

個人事業主の申告手続きは複雑であり、申告内容に誤りがあれば税務調査で指摘され、追徴課税を受けるリスクも存在します。

確定申告書は納税者が作成することもできますが、税理士に申告手続きを代行するのも選択肢の一つです。

本記事では、確定申告手続きを税理士に任せるメリットおよび、依頼する際の注意点について解説します。

確定申告は本人が手続きするのが原則

個人事業主は、原則として毎年所得税の確定申告が必要です。

所得税の確定申告期間は、対象年分の翌年2月16日から3月15日までの1か月間で、納税地を管轄する税務署に申告書を提出することになります。

確定申告書は本人が作成しなければならず、申告書の作成代行が認められているのは税理士資格を有している方のみです。

家族や友人が代わりに申告書を作ることはできませんし、税理士資格が無い人は有償・無償問わず税務相談も禁止されています。

本人が作成した確定申告書を家族が提出することはできますが、確定申告手続きを代行してもらいたい場合は税理士事務所に依頼してください。

個人事業主が税理士に確定申告を代行してもらう理由

税理士事務所に確定申告作成を依頼する場合、費用がかかるのがデメリットです。

しかし、費用が発生したとしても、それ以上に申告手続きを代行するメリットが存在します。

個人事業主の確定申告手続きは難しい

個人事業主が作成する確定申告書は難易度が高く、税知識がないと適正に申告書を完成させるのは難しいです。

会社員の確定申告は、勤務先の年末調整で税金の精算が完了していることが多いため、医療費控除や住宅ローン控除を適用する際、収入や所得控除の計算をする必要がほとんどありません。

それに対し、個人事業主は年間の収支を自ら計算しなければなりませんし、帳簿書類の整理が終わっていないと申告書の作成に取り掛かることすらできません。

記帳ミスは申告誤りに繋がりますし、青色決算書や収支内訳書など申告書と一緒に提出すべき書類も多数あるので、申告関係のリスクを避けたい個人事業主は税理士に申告書作成を依頼しています。

確定申告に費やす時間を削減するため

事業規模が大きくなれば取引量が増えますので、仕訳をするための多くの時間を費やすことになります。

本業が忙しくなれば確定申告関係の作業に手を回す余裕がなくなりますが、税務調査は売上や利益(所得)が大きい人ほど対象になりやすいため、申告手続きをおざなりにすることはできません。

一方で、確定申告書の作成に時間を費やしたとしても利益が増えるわけではないことから、労力を最小限に抑えるための手段として税理士に代行依頼をするケースもあります。

節税効果が期待できる

税理士は申告書の作成事務だけでなく、節税アドバイスも業務の一つです。

税務署でも税金相談は可能ですが、節税アドバイスはしてくれませんので、少しでも納税額を抑えたい方は税理士に相談することが望ましいです。

同じ売上規模でも、税金対策を講じているか否かによって支払う税金の額は変わりますし、特例制度を活用するだけで納税額を大きく下げられるケースもあります。

節税をするかは任意ですので、本人に対策を講じる意思がないとできませんし、効果的に節税を行うためには、個々の状況に応じた手段を用いることが重要です。

税務調査を受ける確率が下がる

税務調査は申告内容に誤りがある納税者ほど対象になりやすく、調査対象者になれば高い確率で追徴課税が発生します。

また、税務署は効率的に税務調査を実施する観点から、申告内容に誤りが生じやすい業種などを優先して調査する傾向にあります。

一般の方々は税の専門家ではありませんので、税理士が関与していない申告書はそれだけで調査対象になる確率が上がると考えられます。

反対に、税理士が申告書作成に関与していれば、調査を受ける確率も下がると考えられますので、調査リスクを抑える観点から税理士に依頼するのも選択肢です。

<税務調査の流れ(イメージ)>

出所:国税庁

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/02.pdf

税理士に依頼できる業務内容

税理士事務所に依頼できる確定申告関係の業務は、次の3点です。

確定申告書作成・税務代理

税理士のメインとなる業務は、確定申告書の作成を含めた税務代理です。

税理士に依頼すれば内容に応じた申告書を作成してくれるため、計算誤りなどのミスをする心配がなくなります。

税務調査を100%回避する方法は存在しませんが、税理士が申告代行をしていればリスクを抑えることはできますし、万が一税務調査を受けることになったとしても、税理士が同席しますので安心感があります。

税務調査の連絡が入ってから税理士に依頼することもできますが、申告内容を把握しきれていない場合、調査担当者と対峙する際の対応が後手に回ってしまいますので、確定申告書を作成する段階で依頼した方がいいでしょう。

記帳代行・税務関係書類の作成

税理士事務所は申告書の作成だけでなく、記帳代行や税務関係書類の作成等も行っています。

個人事業主にとって帳簿の作成は非常に負担となるため、記帳代行してもらうだけでも確定申告手続きに費やす労力を削減することが可能です。

また、個人事業主は青色申告承認申請書など、確定申告書以外にも提出しなければならない届出書などが多数存在します。

特例制度・特例措置は定められた期間までに手続きしないと制度を利用できませんので、特例の適用漏れを防ぐ観点でも税理士に手続き関係を依頼するメリットがあります。

税務サポート

税務サポートは、税理士を顧問として迎え入れ、税金に関する悩みや疑問を相談することをいいます。

税金対策は確定申告前から講じなければ十分な効果は発揮できないため、通常時から対策をしなくてはなりません。

節税効果が大きい特例制度は、適用を否認されてしまうと税負担が重くなるリスクがあるため、事前に適用要件の確認は必須です。

その点、顧問税理士がいれば疑問点を相談することができますし、会社の経営状態から節税や経営方針等のアドバイスを受けることができます。

税理士に申告書作成を依頼すべきケース

次のいずれかに該当する個人事業主は、税理士に申告手続きを代行してもらうことを検討してください。

確定申告に関するトラブルを回避したい場合

確定申告に関するトラブルを防ぐためには、専門知識が不可欠ですので、リスク回避を優先する方は税理士に依頼してください。

税理士に申告手続きを代行してもらったとしても、税務調査を受ける可能性はゼロになることはありませんが、調査対象になる確率は確実に下がります。

また、税理士が関与していれば税務署からの連絡は税理士に入りますので、税務署の職員と直接連絡を取る必要がなくなります。

本業にリソースを費やしたい場合

個人事業主は本人のみで事業を営んでいることも多く、帳簿関係がおざなりになりやすいです。また、2023年から始まった、インボイス関係の処理について、個人事業主が自ら勉強して行うと、かなりの時間と労力が必要になりますが、税理士の関与をうけることで、その時間や労力を本業に使うことができます。

その他、令和6年から注文書や契約書、領収書などを電子データでやりとりした場合、電子データで保存することが義務となりました。 法令に基づいて書類等を整理・保存しないとペナルティの対象となりますが、税制改正への対応は大変なので、必要に応じて税理士からアドバイスを受けることが大切です。

開業・法人成りをする場合

開業手続きや法人成りを何度も経験したことがある人は限られますし、専門家を除き、それらの手続きに慣れている人はいません。

不慣れな手続きはミスが発生しやすく、税務署からの指摘に繋がります。

個人事業主の法人成りは節税効果を期待できる反面、税務調査で指摘されやすいポイントなので、開業や法人成りを行う場合においても税理士に依頼することを検討してください。

まとめ

確定申告手続きを軽視する方もいますが、申告誤りが指摘されれば追加で本税を納めるだけでなく、加算税・延滞税といったペナルティの対象になってしまいます。

税務調査を受けるとなれば数日間は拘束されますし、申告書を正しく作成していない納税者と判断されれば、2度目・3度目の税務調査を受ける可能性が出てきます。

税理士は申告書の作成代行だけでなく、税務調査のリスク軽減や経営アドバイスを行える立場にありますので、申告手続きでお悩みの方はぜひ一度、永安栄棟 公認会計士・税理士事務所へご相談ください。


消費税の確定申告は、個人事業主や会社(法人)の売上が一定以上になった際に行いますが、インボイス制度が導入されたことにより、今まで消費税の申告が不要だった事業者も申告手続きをすることになります。

本記事では、初めて消費税の申告をする個人事業主に向けて、消費税の計算方法および手続きの仕方をわかりやすく解説します。

消費税の確定申告は課税事業者が行う


消費税の確定申告を行うことになるのは、課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円を超える事業者です。

消費税の課税事業者になるのは法人だけでなく、個人事業者や国、地方公共団体等も含まれ、非居住者や外国法人についても課税事業者に該当する際は消費税の納税義務者になります。

個人事業主の課税期間は暦年(1月から12月)であり、基準期間の課税売上高が1,000万円を超えた場合、翌々年から消費税の確定申告が必要です。

課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下の事業者は免税事業者に該当し、その課税期間の消費税の納税義務は免除されます。 ただし、事業者が「消費税課税事業者選択届出書」を提出しているときは、課税売上高が1,000万円以下であったとしても確定申告をしなければなりません。

個人事業主の消費税の申告・納付方法


消費税は、納税義務者が自主的に申告を行う「申告納税方式」が採用されているため、消費税の課税事業者に該当する方は、毎年申告書を作成することになります。

個人事業主は、消費税の申告書を翌年3月31日までに提出しなければならず、申告書の提出先は、原則住んでいる場所を管轄する税務署です。

ただし、個人事業者が納税地を選択している場合には、住所地に代えて事務所等を管轄する税務署へ申告することになります。

消費税の納期限は申告期限と同日であるため、期限までに申告だけでなく納税も済ませなければなりません

振替納税により消費税を納税することも可能ですが、振替納税は税目ごとに手続きを要します。

既に所得税で振替納税を選択している方でも、消費税の振替納税の申請をしていないと自動引き落としにならないのでご注意ください。

消費税の原則的な計算方法


消費税の課税事業者は、課税売上げに係る消費税額から、課税仕入れ等に係る消費税額を差し引いた額を納めることになります。

消費税の税率は8%と10%の2種類あるため、税率ごとに区分して計算しなければならず、計算のベースとなるのは消費税が課されている売上や仕入れですので、消費税の課税・非課税対象の区分けも必要です。

消費税を算出する計算方法は複数用意されており、原則課税(一般課税)の計算式は下記の通りです。

<一般課税の計算式>

課税期間中の課税売上げに係る消費税額-課税期間中の課税仕入れ等に係る消費税額=消費税額


課税期間中の課税仕入れ等に係る消費税額を、課税期間中の課税売上げに係る消費税額から差し引くためには、「仕入税額控除」の要件をすべて満たしていなければなりません。

仕入税額控除の適用要件としては、法定事項が記載された帳簿および請求書等の保存があります。

取引等を税率ごとに区分して記帳していないケースや、必要書類等の保存を怠っている場合、税務調査で仕入税額控除の適用が否認されますので注意してください。

消費税申告とインボイス制度の関係性


インボイス制度が導入されたことにより、消費税の仕入税額控除を適用するためには、原則インボイス(適格請求書)の保存等が必要です。

しかし、インボイスを発行できるのはインボイス発行事業者(適格請求書発行事業者)に限られ、インボイス発行事業者以外からの仕入れに係る消費税は仕入税額控除に含めることができません。

税務署に登録申請を行えば、インボイス発行事業者として活動できるようになりますが、登録申請を行うことができるのは消費税の課税事業者に限られるため、免税事業者は消費税の課税事業者を選択することを迫られます。

消費税の課税事業者を選択してしまうと、消費税の申告手続きを毎年することになりますので、免税事業者として活動していた小規模事業者は新たに消費税の負担額が発生します。

消費税の特例制度


消費税の確定申告を行う場合、原則課税(一般課税)ではなく、簡易課税や2割特例を用いて計算することも認められています。

簡易課税制度による消費税の計算方法

簡易課税制度は、基準期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者が適用できる制度です。

課税期間における課税売上げに係る消費税額に、事業区分に応じた一定の「みなし仕入率」を乗じた金額を課税仕入れ等に係る消費税額とみなし、納付する消費税額を算出します。

<簡易課税制度の計算式>

課税期間中の課税売上げに係る消費税額-(課税期間中の課税売上げに係る消費税額×みなし仕入率)=消費税額

みなし仕入率は業種ごとに設定されており、たとえば卸売業のみなし仕入率は90%ですので、課税売上に係る消費税の10%を納めることになります。

簡易課税制度は仕入れに係る消費税を算出する必要がないので計算が簡便であり、仕入税額控除の適用も不要なので、インボイスの保存をしなくても消費税の計算を行えます。

ただし、制度を利用するためには事前に届出書の提出が必要ですので、届出書の提出漏れには注意してください

2割特例による消費税の計算方法

2割特例は、インボイス制度導入のタイミングでインボイス発行事業者になるために、免税事業者から課税事業者になった事業者が適用できる制度です。

仕入税額控除の代わりとして、課税標準である金額の合計額に対する消費税額の80%を特別控除税額として差し引くことができるため、消費税の税負担は20%まで軽減されます。

申告書に特例を適用する旨を付記するだけで受けられますので、届出書の提出は必要ありません。

適用期間は令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する各課税期間となっており、一般課税と簡易課税のどちらを選択している場合でも2割特例は適用可能です。

ただし、2割特例はインボイス制度が導入されたことで消費税の課税事業者となった事業者への救済措置であるため、以前から課税事業者として活動していた事業者は2割特例を適用することができません。 また、基準期間における課税売上高が1,000万円を超える事業者など、インボイス発行事業者の登録と関係なく免税事業者の対象外となる場合も、2割特例は受けられませんのでご注意ください。

消費税の申告手続きをしないリスク


消費税の課税事業者が定められた期限までに申告・納税を行わなかった場合、加算税・延滞税の対象となります。

加算税は期限までに適正な申告書を提出しなかったことに対するペナルティで、意図的に提出しなかった場合には、本税の40%が重加算税として課される可能性があります。

延滞税は期限までに納税を完了していなかった際に課されるペナルティで、納付が遅くなるほど延滞税の額は増えていきます。

納期限から2か月を超えても未納額が残っている場合には、適用される延滞税の税率が上がりますので、申告だけでなく納付忘れにも気を付けてください。

まとめ


インボイス制度が導入されたことで、今まで免税事業者だった方も消費税の申告書を作成しなければならなくなります。

2割特例などの経過措置も設けられていますが、申告書の内容を間違えてしまうと税務調査で指摘され、税金を余分に支払うことになりかねません。

税務署は、大規模な税制改正が行われたタイミングで税務調査を積極的に実施する傾向がありますので、少しでも申告手続きに不安がある方は、ぜひ一度、永安栄棟 公認会計士・税理士事務所へご相談ください。


会社を設立した際などに決める役員報酬ですが、一般的な相場や注意点などが分からないと悩む方もいるのではないでしょうか。

この記事では、役員報酬について、次の内容を分かりやすく解説しています。

  • 役員報酬の概要
  • 役員報酬の決め方や変更方法
  • 役員報酬の相場
  • 役員報酬を決める際の注意点

役員報酬を決める時や、変更が必要な場合にぜひご覧ください。

役員報酬とは?

役員報酬と従業員給与の違いは、おもに「支払先が取締役などの経営幹部である」ことと、報酬額の決め方や報酬額を「損金」として計上するための「ルールがあること」です。

なお、損金とは、納税額を計算する際に「経費」として計上できるものを指します。

従業員給与は基本的に全額を損金として計上可能ですが、役員報酬を損金にするには厳しいルールがありますので、のちほど詳しく解説します。


役員報酬に含まれるものと含まれないもの

役員報酬には、現金の支給以外にも「現物支給」や「経済的利益」なども含みます

そのため、マンションの家賃や保険料、役員の個人的な寄付行為などについても役員報酬となります。

一方で、賞与や退職金、従業員として受給している給与などについては、役員報酬には含みません

賞与や退職金については、役員報酬とはルールが異なりますので、これらを損金に計上したい場合は、毎月支払う役員報酬とは別で検討が必要です。

役員報酬の決め方と変更方法


前述したように、役員報酬の決め方は従業員給与とは異なります。

たとえ経営者であっても、金額を自由に設定することはできません。

ここでは、役員報酬の具体的な決定方法について、そのルールを解説していきます。

定款または株主総会の決議によって定める

役員報酬は「定款または株主総会の決議によって定める」と、会社法によって決められています

しかし、規模の小さな法人では、役員報酬に関しては定款には入れていないことも多く、記載している場合でも「株主総会の決議にて決定する」などとしていることが多いようです。

そのため、中小法人の役員報酬は株主総会で決議されることが一般的です。

株主総会で決める方法は、次の2つがあります。

  • 役員それぞれの報酬額を決める
  • 役員報酬の総額だけを株主総会で決めておき、後ほど、取締役会などで役員それぞれの報酬額を決める

どちらを選択した場合でも、損金に役員報酬を計上する際には、根拠として示せるように議事録を残す必要があります

なお、議事録は税務調査の際に提示を求められることがありますので、忘れずに残すようにしましょう。

報酬の総額を決める時期が決まっている


役員報酬の金額は、会社設立時の場合には設立から3カ月以内、それ以外は事業年度開始から3カ月以内に決めなくてはなりません

上記の期間に決めていない場合には、損金に役員報酬を計上することができません。

また、一度決定した役員報酬は翌事業年度までは、原則として変更ができな点にも注意が必要です。

そのため、タイミングに注意して慎重に報酬額を決めるようにしましょう。

変更には条件があるので注意

前述のとおり、役員報酬は、原則として1年に1回しか変更することができません。

とはいえ、業績の状況などにより、期中において変更を検討するケースもあるでしょう。

ここでは、役員報酬を期中においても変更できるケースについて解説します。

役員報酬を増額する

役員への昇格や、職務内容が変わったことで業務の負担が増えた場合などは、役員報酬を増額することができます

たとえば、退任した役員のポジションを兼務する場合などが、このケースに該当します。

ただし、役職が変わっただけで実務が伴っていない場合には、税務署から指摘を受ける可能性があるため注意が必要です。

役員報酬を減額する

会社の業績不振などにより経営状況が悪化した場合には、役員報酬の減額ができます

しかし、どの程度悪化したら減額可能といった明確なルールはないため、株主や取引先などへの影響を考慮したうえで、減額するかの判断をおこなうとよいでしょう。

増額・減額ともに、変更をおこなうには客観的な事実が必要です。自由に変更することはできない点に留意しましょう。

役員報酬の相場

役員報酬は、あまりに高額である場合には、税務署より指摘が入り損金に計上できなくなることがあります。

そのため、いくらが妥当なのか疑問を持つ方も少なくないでしょう。

そのような疑問を解決するため、ここでは、役員報酬の相場について解説します。

小規模企業者の役員報酬は「経営判断」で大きく変動する

小規模企業者の役員報酬を決める際には、まず会社に利益を残すか、残さないかを考える必要があります

一般的に、会社に利益を残す場合には役員報酬を抑え気味にして、設備投資などに資金を回す傾向にあるようです。

一方で、会社に利益を残さない方針の場合は、役員報酬で会社に残る利益を少なくする方法も考えられます。

この場合、役員報酬を損金に計上することで節税につながりますが、社長の所得税負担が増加することや、「利益が少ない」ことで、金融機関から融資を受ける際に影響がある可能性もあります。

資本金ごとの目安

次に、資本金・従業員・業種ごとの役員報酬の目安について紹介をします。

ただし、先に述べたとおり、役員報酬の金額は経営判断で大きく変動することから、参考程度にするとよいでしょう。

ここでは、資本金ごとの役員給与の目安を紹介します。

※一万円未満切捨

出典:国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査から一部抜粋

https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2021/pdf/000.pdf


従業員規模ごとの目安

ここでは、従業員規模ごとの目安をご紹介します。

以下の表をご参照ください。

※一万円未満切捨

出典:人事院 民間企業における役員報酬(給与)平成30年 調査 企業規模別、役名別平均年間報酬から一部抜粋

https://www.jinji.go.jp/toukei/0321_yakuinhousyu/0321_yakuinhousyu_ichiran.html

業種ごとの目安

ここでは、業種ごとの目安をご紹介します。

※一万円未満切捨

出典:人事院 民間企業における役員報酬(給与)調査 平成30年 産業別、企業規模別、年間報酬金額階層別人員構成比から一部抜粋

https://www.jinji.go.jp/toukei/0321_yakuinhousyu/0321_yakuinhousyu_ichiran.html



役員報酬を決める際の注意点


役員報酬を決める際には、損益に計上できる支払方法を選択することに注意が必要です。

認識違いなどにより損金に計上できなかった場合、納税額に大きく影響し、会社経営に影響を及ぼす可能性があります。

そのため、議事録の保存や期限内に報酬額を決めるといったルールを守ることはもちろんですが、次の2点についても注意が必要です。



会社の収益とのバランスを考慮する

先にも触れたとおり、小規模企業者の役員報酬は「経営判断」で大きく変動します。

そのため、会社に利益をどのくらい残すかなど、バランスを考慮する必要があるのです

会社に利益を多く残す場合には、会社の経営状況はよくなるため、取引先や金融機関からの信用は得られやすい一方で納税額が多くなります

逆に、役員報酬を多くする場合は節税につながりますが、収益が少ないため対外的な信用が得られにくくなる点に注意が必要です。

そのため、役員報酬を決める際には、会社の収益とのバランスを考慮することが大切です。

シミュレーションして税金や社会保険とのバランスをとる

会社の収益とのバランス以外にも、法人・社長個人が納める税金や、社会保険とのバランスも考える必要があります。
そのため、会社の収益と納税額についてシミュレーションし節税効果を加味したうえで、報酬額を決定するとよいでしょう。

まとめ

この記事では、次の内容について解説しました。

  • 役員報酬の概要
  • 役員報酬の決め方や変更方法
  • 役員報酬の相場
  • 役員報酬を決める際の注意点

役員報酬の金額によって、会社の収益バランスや節税効果に影響があります。

また、ルールに従って決めないと、損益に計上できず会社経営に影響する可能性があります。

ぜひ、この記事を参考にして役員報酬を決める際の一助にしてください。

「2割特例」とは?



「2割特例」の概要

令和5年10月1日より、インボイス制度が導入されます。

これまで消費税を納税する義務がなかった免税事業者は、インボイス発行事業者(課税事業者)となることで基本的には消費税を納税することになるため、税の負担が増えること等に不安を感じている事業者も多いのではないでしょうか。

実は、インボイス制度の開始に伴う税負担や事務負担を考慮して、小規模な事業者向けに「2割特例」という負担軽減のための制度が設けられています。

簡単に説明をすると、「2割特例」とは、免税事業者からインボイス発行事業者(課税事業者)になった場合、納める消費税を「売上の消費税の2割」とすることができる制度です。この制度は令和5年度の税制改正で法案が成立し、施行されました。

なお、令和5年度の税制改正については、こちらで詳しく説明していますので、あわせてご覧ください。

「令和5年度税制改正大綱 | インボイス、NISA、生前贈与加算期間延長、電子帳簿保存法、4点の概要解説」



この記事では、2割特例の「対象者」や適用を受けるための「具体的な方法」、「注意点」について解説します。ぜひ最後までお読みください。



税負担はどれぐらい軽減される?

まずは、2割特例によって税負担がどれぐらい軽減されるのかを、下図の具体例を用いて説明します。なお、説明の都合上、計算式は厳密なものではなく、簡易的な記載方法を用いています。
業種サービス業(飲食店以外)
売上700万円(消費税70万円)
仕入150万円(消費税15万円)


上記のケースの場合、納税額を比較すると、以下のようになります。なお( )内の数字は2割特例と比較した場合の増加額です。


2割特例の納税額原則的な納税額簡易課税の納税額
14万円55万円(+41万円)35万円(+21万円)


2割特例が適用された場合、消費税の納税額は売上に関する消費税の「2割」となるため、14万円(70万円✕20%)を納税することになります。
 
一方、原則的な計算方法では、売上に関する消費税70万円から、仕入に関する消費税15万円を差し引いた金額である55万円を納税することになり、2割特例と比較して41万円多く納めることになります。
 
また、簡易課税を選択した場合、サービス業(飲食店以外)は「5種(仕入の消費税を売上の消費税の50%とみなす業種)」となるため、仕入に関する消費税は35万円(70万円✕50%)となり、納税額は35万円(70万円-35万円)となります。
 
この場合、2割特例と比較して21万円多く消費税を納めることになります。
 
上記は一例であり、2割特例で負担が軽減される税額は「業種」や「売上・仕入の金額」等によって異なるものの、多くの小規模事業者にとっては有効な負担軽減措置となるでしょう。
 
なお、消費税の基本的な考え方や計算方法については、こちらで詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

 

 

「消費税はどのように計算する?消費税の仕組みと注意点について解説」


対象者の条件は?

インボイス制度の2割特例は、インボイス発行事業者の登録日に、免税事業者からインボイス発行事業者(課税事業者)になった方が対象です。

免税事業者とは、簡単に説明をすると、2年前(個人は前々年・法人は前々事業年度)の課税売上高が1,000万円以下等の要件を満たす事業者で、本来は納税義務がありません

しかし、免税事業者はインボイスの発行ができないことから、インボイス制度の開始にともなってインボイス発行事業者(課税事業者)となる事業者が多く存在します。

免税事業者からインボイス発行事業者(課税事業者)となる場合、多くは「税負担」や税金を納めるための「事務負担」が増大することが予想されるため、そのような事業者の負担を軽減するために「2割特例」が設けられたのです

したがって、2年前(個人は前々年・法人は前々事業年度)の課税売上高が1,000万円超である場合等、インボイス制度に関係なく、もともと課税事業者である事業者は、2割特例の「対象外」となります

その他、2割特例の対象外となるケースについては、こちらに詳しく記載されていますのでご覧ください。

「インボイス制度の負担軽減措置のよくある質問とその回答」問1

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/qa_futankeigen.pdf



なお、インボイス制度と免税事業者については、こちらで詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

「インボイス制度とは?対応しないとどうなるか | 免税事業者を中心にわかりやすく解説」


「2割特例」の適用を受けるには?


事前の届出は不要で、申告書に「付記」するだけで良い


通常、消費税に関して特例の適用を受けるには、基本的に「事前」の届出が必要です。たとえば、簡易課税制度の適用を受ける際は、適用を受けようとする課税期間が始まる前に、指定の「届出書」を提出しなければなりません。

しかし、2割特例は、事前の届出が不要です。しかも、消費税の確定申告書に「付記」をするだけで特例の適用を受けることができますので、事前事後問わず、届出の必要がありません。

なお、財務省が公表している資料に、「付記」のイメージが掲載されているので参考にしてください。ただし、「付記」の記載方法は確定されたものではないため、変更される可能性があります。

(出典:財務省「小規模事業者に対する納税額に係る負担軽減措置(案)」)

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/invoice/invoice_1.pdf


注意点としては、2割特例の適用には届出が不要ですが、2割特例の対象者となるための要件である「インボイス発行事業者」の登録には、申請の手続きが必要です

インボイス発行事業者として、インボイス制度の開始日(令和5年10月1日)に登録するには、令和5年9月30日までに申請書を提出する必要があるためご注意ください

「2割特例」の適用期間は?



適用期間の具体例


2割特例は、適用できる課税期間が以下のように決められています。


令和5年10月1日~令和8年9月30日を含む課税期間

少しわかりにくいので、具体例を使って説明します。

①    個人事業者の場合


免税事業者である個⼈事業者が、インボイスの開始日である令和5年10⽉1⽇から登録を受ける場合、下図の緑部分が適用の対象となります。


(出典:財務省「インボイス制度の負担軽減措置のよくある質問とその回答 」問2 https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/qa_futankeigen.pdf


したがって、①令和5年(10月~12月分)、②令和6年、③令和7年、④令和8年の申告分が2割特例の対象となります

なお、令和5年の1月~9月については消費税の免税事業者であるため、申告等の手続きは必要ありません。


②    法人(3月決算)の場合


免税事業者である法⼈(3月決算)、インボイスの開始日である令和5年10⽉1⽇から登録を受ける場合、下図の緑部分が適用の対象となります

(出典:財務省「インボイス制度の負担軽減措置のよくある質問とその回答」問2 https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/qa_futankeigen.pdf


したがって、①令和6年3⽉決算分(10⽉〜翌3⽉分のみ)、②令和7年3⽉決算分、③令和8年3⽉決算分④令和9年3⽉決算分が2割特例の対象となります

なお、令和5年の4月~9月については消費税の免税事業者であるため、申告等の手続きは必要ありません。

法人については、決算月によって対象となる課税期間が変わります。そのため、ご不明点がある場合は、神戸市東灘区の永安栄棟 公認会計士・税理士事務所までお気軽にお問い合わせください。

その他の注意点


すでにインボイス発行事業者の登録申請をしてしまった場合は?

事業者のなかには、令和4年の間に「課税事業者の届出書」と「インボイス発行事業者の登録申請書」を提出し、令和5年1月から課税事業者になっている方もいると予想されます。

この場合、令和5年10月からインボイス発行事業者として登録されることになりますが、令和5年1月から課税事業者であるため、2割特例の適用対象外となってしまいます

しかし、結論からいうと、その場合でも手続きをおこなえば、令和5年10月から2割特例の適用を受けることが可能です

上記の例が個人事業者であった場合、具体的には、令和5年4⽉1⽇~12⽉31⽇に「課税事業者選択不適⽤届出書」を提出することで、令和5年分から免税事業者に戻ることが可能です。

この場合、令和5年1⽉~9⽉については消費税を納める義務がなく、インボイス発行事業者となる令和5年10⽉~12⽉分についてのみ、2割特例を適用して消費税を申告・納税することになります

なお、課税期間によって上記の期日は変動しますので、詳しくは弊所までお気軽にお問い合わせください。


「申告のたび」に適用の選択が可能


2割特例の適用を受けるかどうかは、申告時に選択することが可能です。つまり、2割特例を適用して申告した翌課税期間において継続して2割特例を適用しなければならないといった制限はなく、課税期間ごとに2割特例を適用して申告するか否かについて判断することができます。 これは、簡易課税の届出をおこなっている場合も同様であり、具体的なイメージは下図のようになります。

(出典:財務省「小規模事業者に対する納税額に係る負担軽減措置(案)」https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/invoice/invoice_1.pdf)

この場合、上図の①(本則課税や簡易課税)と②(2割特例)を両方計算する必要はなく、2割特例が明らかに有利な場合は、①を計算せずに申告・納税することが可能です。

まとめ


この記事では、インボイス制度の「2割特例」について解説しました。

2割特例で特に重要なのは、対象者の範囲です。

基本的にはインボイス発行事業者の登録日に、免税事業者からインボイス発行事業者(課税事業者)になった方が対象ですが、すでに「課税事業者の届出書」を提出してしまった場合でも2割特例の適用を受けられる方法がありますので、押さえておくとよいでしょう。

インボイス制度の2割特例は、小規模事業者にとって有効な負担軽減措置であるものの、制度や手続きが複雑な部分もあり、理解が難しいのも事実です。 そのため、2割特例についてご不安な点がある場合は、神戸市東灘区の永安栄棟 公認会計士・税理士事務所までお気軽にお問い合わせください。

令和4年12月16日、令和5年度税制改正大綱が公表されました。国会で可決されなければ確定ではありませんが、通常このままの内容で決定されることになるため、早めに内容を確認して対応を検討しておきたいところです。

このコラムでは、以下の4点について概要を解説します。

  • インボイス制度の経過措置等
  • NISAの拡充・恒久化
  • 生前贈与加算期間の延長、相続税精算課税制度の見直し
  • 電子帳簿保存制度の見直し

消費税~インボイス制度の経過措置等

消費税関係では、インボイス制度に関して新たに経過措置等が公表されました。主に以下の4点です。

  1. 税額控除に関する経過措置(2割特例)
  2. 少額取引に係る事務負担の軽減措置(少額特例)
  3. 返還インボイスの交付義務免除
  4. インボイス発行事業者登録制度の見直し

インボイス制度は令和5年10月1日適用開始であり、期限も迫っています。内容を把握しておきましょう。

1.税額控除に関する経過措置(2割特例)

主な概要は、以下のとおりです。

  • 【対象】事業者免税点制度の適用を受けられる(基準期間の課税売上高が1,000万円以下)事業者で、かつ、インボイス制度開始により令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する課税期間において「適格請求書発行事業者、課税事業者」となった事業者。
  • 【内容】納税する消費税の金額を「課税標準額に対する消費税額の2割」とすることができます。簡易課税制度で、みなし仕入れ率が80%とすることと同様の計算になる予定です。
  • 【期間】3年間の経過措置(令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する各課税期間)。
  • 【適用方法】届け出などは必要なく、確定申告書にその旨を付記するだけで足ります。

免税事業者が課税事業者になると、消費税額の負担だけでなく、消費税申告の負担、申告をするまでの帳簿付けやインボイスなどの保存等の事務負担が想定されます。これらを軽減するための経過措置といえます。

申告時には、以下が選べます。

・簡易課税選択届出書を提出している場合→簡易課税または2割特例
・簡易課税選択届出書を提出していない場合→本則課税または2割特例

簡易課税では卸売業だけがみなし仕入れ率90%であり、2割特例よりも有利です。状況に応じて選択することができるでしょう。

2.少額取引に係る事務負担の軽減措置(少額特例)

主な概要は、以下のとおりです。

  • 【対象】原則として基準期間における課税売上高が1億円以下の事業者
  • 【内容】課税仕入れの金額が税込1万円未満の場合、インボイスの保存は不要とし、帳簿のみの保存で仕入税額控除を適用できます
  • 【期間】6年間の経過措置(令和5年10月1日から令和11年9月30日までの課税仕入)。

簡易課税を選択する場合、インボイスは必要ないため、本則課税を選択する場合の軽減措置といえます。

3.返還インボイスの交付義務免除

売上の対価返還等が税込1万円未満の場合は、インボイスの交付義務が免除されます全事業者が対象です。例えば売上債権が振込手数料を差し引いて振込されてしまった場合などが当てはまります。

4.インボイス発行事業者登録制度の見直し

インボイス制度に関する各種申請書類の期限や要件が改正されています。

  • 課税期間の初日からインボイス発行事業者の登録を受ける場合、初日から起算して15日前の日までに申請書を提出しなければならないとされました(現行1か月)。
  • 免税事業者が令和5年10月1日から令和11年9月30日の属する課税期間に登録しようとする場合、「登録希望日」を記載し、その日から登録を受けたものとみなすことになります。提出日から15日以後の日から指定できます。
  • 令和5年10月1日から適格請求書発行事業者になる場合、原則として令和5年3月31日までに申請書を提出することとされていますが、遅れてしまっても「困難な事情」の記載が不要になりました。

主に免税事業者がインボイス発行事業者になるためのハードルを下げるための、2割特例、少額特例といった軽減措置が設けられていることが特徴です。ただし、これらは経過措置である点には注意が必要です

所得税~NISAの拡充・恒久化

現制度の一般NISAと、つみたてNISAが終了し、新NISAとなります。令和6年1月1日以降適用開始予定です。

新NISAの概要は以下のとおりです。

  • 【対象者】18歳以上
  • 【投資可能期間】なし。恒久化されます
  • 【年間投資上限額】 つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円。併用が可能です
  • 【生涯非課税限度枠】 1,800万円(内成長投資枠1,200万円)
  • 【投資可能商品】 つみたて投資枠は、現制度のつみたてNISAの対象と同じく長期投資に適しているとして金融庁に届け出されているもの。成長投資枠は、上場株式等で原則として制限はありません。

非課税枠が増えた上、期限がなくなり大幅に拡充されました。主な留意点は以下のとおりです。

  • 現行の制度で投資した分については、新NISAの枠には含まれません
  • 年間投資枠の中で、購入して売却した部分については再投資ができません。ただし生涯非課税限度枠は取得対価の額の合計額で判定され、売却したら再投資が可能になります。

相続税・贈与税~生前贈与加算期間の延長、相続税精算課税制度の見直し

2点それぞれ、概要を紹介します。

  • 生前贈与加算期間の延長

暦年課税の生前贈与加算期間が、3年から7年に延長されました。ただし、期間は延長するものの、延長した4年間に受けた贈与は「合計100万円」までは相続財産に加算しない点に留意が必要です。

「生前贈与加算期間」は、暦年課税*で相続開始(死亡)前に贈与しても、贈与税の対象ではなく相続税の対象となる期間をいい、亡くなる直前に相続人に贈与をおこない相続財産を減らすのを防ぐ意図があります。この年数が3年から7年へと延長されました。相続開始日が令和9年1月以降段階的に延長され、令和13年1月以降から7年となる予定です

*暦年課税とは、一年間の贈与金額合計から基礎控除110万円を差し引き、残額に対して贈与税がかかる方法です。

暦年課税だと基礎控除110万円分は課税されません。このため、早いうちから長年贈与をすると節税になります。生前贈与加算期間を長くすることで、暦年課税の期間を減らし、節税を封じるねらいがあります。また、死亡直前ではなく、なるべく早い段階で若年層へ資産を移転し、経済が活性化させるねらいがあります。

  • 相続税精算課税制度の見直し

相続税精算課税制度*を選択しても、年間110万円の基礎控除が創設され、贈与額が毎年110万円以下の場合は申告が不要になります令和6年1月1日以後から適用予定です。

*相続税精算課税制度とは、累計2,500万円までは贈与税がかからず、超えた部分には一律20%の贈与税の負担で贈与が可能な制度です。ただし、贈与者が死亡した場合は過去に贈与した財産の価額が相続税の課税対象に追加されます。もし贈与税を支払っていた場合、算出された相続税からすでに支払っている贈与税を差し引けます(贈与税をいったん猶予し、相続時に相続税として支払うイメージです)。

その他~電子帳簿保存制度の見直し

過去にも改正が繰り返されている電子帳簿保存法ですが、令和5年税制改正大綱でも、さらなる改正が盛り込まれました。負担を軽減し、電子化への促進を図るため、要件が緩和されています。

主な内容は以下のとおりです。すべて令和6年1月1日以降から適用予定です

  • 「過少申告加算税の軽減」の優遇措置を受けられるための「優良電子帳簿」の要件が明確化されました。
  • スキャナ保存の要件の一部を廃止して簡素化を図り、利用しやすくするための改正か行われました。
  • 電子取引データの保存については令和4年税制改正で2年間の猶予期間が設けられましたが、今回新たな猶予措置が整備されました。電子データの保存要件にしたがって保存できない「相当な理由」がある場合は、データを保存したうえで紙出力保存が可能です。この際、本則で求められている検索要件等は不要となります。税務署側から、提出が求められた場合、書面の提示及びデータのダウンロードに応じられることが条件です。

電子データのまま保存をするための「検索要件等の対応」が、特に中小企業等にとっては実務上困難かつ煩雑であるとされてきたところ、不要となりました。ただし「相当な理由」がある場合とされているため、どのような場合が当てはまるか確認する必要が出てくるでしょう。

まとめ

以上、令和5年度税制改正大綱の主要な点を解説しました。今後の判断に大きな影響を与える改正もあるため、ご自身に関係する論点は早めに内容を把握しておきましょう。税制改正大綱の本文については、こちらの財務省ホームページを参照ください。

令和5年度税制改正大綱の内容を始め、税務相談については永安栄棟公認会計士・税理士事務所にお問い合わせください

令和5年10月1日より、インボイス制度が導入されます。あと1年をきりましたが、まだ対応していない事業者も多いようです。

インボイス制度は、法人、個人を問わずすべての事業者に影響がある制度です。このコラムでは今一度インボイス制度の概要を確認します。そして、特に現在「免税事業者」である会社、事業主に焦点をあてて、もし対応しないとどうなるか、および制度開始までに検討すべきことを、わかりやすく紹介します。

インボイス制度と適格請求書の概要

・インボイス制度の概要
・適格請求書を発行する要件、適格請求書の記載要件

を説明します。

インボイス制度の概要

インボイス制度は、正確には「適格請求書等保存方式」といい「適格請求書(通称インボイス)」がなければ消費税の仕入税額控除がとれなくなる制度です。

ここで消費税の仕入税額控除について簡単に説明します。

例えば、事業者が税抜100円の商品を販売し、経費として税抜60円を支払っていたとします。この事業者が受け取った消費税は10円(100円の10%)、支払った消費税は6円(60円の10%)です。この時、事業者が納付する消費税の金額は、10円-6円=4円となります。このように経費にかかった消費税(この例だと6円)は、消費税の納税金額から差し引くことができ、これを仕入税額控除といいます。

インボイス制度では、経費を支払ったときに「適格請求書」を入手して保存しないと、消費税が差し引けなくなります。つまりこの例だと6円が差し引けず、10円を納税しなければなりません。結果として「適格請求書」がないと、消費税の負担が増えることになります。

なお、令和5年10月1日よりインボイス制度が開始されますが、開始と同時に100%仕入税額控除がとれなくなる訳ではなく、6年間の経過措置があります。経過措置の内容は以下のとおりです。

  • 令和5年10月1日から令和8年9月30日まで・・・仕入税額控除の80%
  • 令和8年10月1日から令和11年9月30日まで・・・仕入税額控除の50%

適格請求書の概要

適格請求書を発行するには、適格請求書発行事業者になったうえで、記載要件を満たす請求書を発行しなければなりません。

  • 適格請求書発行事業者になるには

適格請求書発行事業者になるには、税務署に登録申請書を提出することが必要です。令和5年10月1日から適格請求書発行事業者になるには、令和5年3月31日までに申請が必要です。なお、適格請求書発行事業者になると、課税売上がいくらであっても消費税の課税事業者になります。消費税の免税事業者(基準期間における課税売上1,000万円以下の事業者)は、適格請求書発行事業者になると課税事業者になるため、消費税の納付義務が生じます。このため、消費税の負担が増える場合があります。

  • 適格請求書の要件を満たす請求書とは

適格請求書の要件を満たす請求書は、下表のとおり適格請求書発行事業者の登録番号などいくつかの要件があります。なお、右欄の適格簡易請求書は、小売業など、不特定多数に販売する事業者が発行できる、通常よりも多少簡易的なものです。

(出典:国税庁「適格請求書等保存方式(インボイス制度)の手引き」

適格請求書発行事業者にならないとどうなるか

適格請求書発行事業者にならないと、適格請求書が発行できません。そうすると、取引相手が仕入税額控除をとれなくなります。このため、適格請求書発行事業者にならないと取引上不利になる可能性があります。また、取引がなくならないとしても、消費税分の仕入税額控除がとれないことを理由に、この分の値引きを求められる可能性があります。

取引がなくなり減収したり、値引きしたりするよりは、消費税の課税事業者となり消費税分の負担をした方がよい場合も出てくるでしょう。

ただ、最終的に取引上どの程度不利になるか、取引条件が見直されるか、まだ不透明な事業者も多いかと思われます。取引先のどの程度が「適格請求書」を求めるかどうかにかかってきますが、上述した6年間の経過措置も考慮し、まずは令和5年3月31日(令和5年10月1日から適格請求書発行事業者になるための期限)までにどのように対応するかの方針を定める必要があります

免税事業者がインボイス制度の導入までにやるべきこと

まずは、適格請求書発行事業者になるかどうかの検討が必要です。「適格請求書の概要」で記載したとおり、適格請求書発行事業者になると消費税の課税事業者になります。

消費税の負担増と、適格請求書発行事業者にならないことで被る不利益(取引相手として選ばれない、取引価格の見直しが検討されるなど)を比較して検討することになるでしょう。

取引先(客先)が免税事業者や、簡易課税制度を選択している場合、そもそも一般消費者で事業者ではない場合などは、そもそも適格請求書を求められることは少ないと思われます。自社、ご自身の状況に合わせて判断していくことになるでしょう。

検討の結果、適格請求書発行事業者になることを選択した場合は、主に以下の対応が必要です。

  • 適格請求書発行事業者の登録申請

令和5年10月1日から適格請求書発行事業者になるには、令和5年3月31日までに申請が必要です。

そして、それ以降でも随時申請が可能です。免税事業者が令和5年10月1日から令和11年9月30日までの日の属する課税期間中に登録を受ける場合は、登録日から課税事業者となる経過措置が設けられています。つまり、決算期の途中からでも適格請求書発行事業者・課税事業者になれます。この経過措置で登録を受ける場合、消費税の課税選択届出書の提出は必要ありません。適格請求書発行事業者の登録申請だけおこないましょう。

この時、簡易課税制度を選択したい場合は「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出します。上記の経過措置期間中に簡易課税制度の適用を受ける場合には、提出日の属する課税期間から適用できる特例があります。詳しくは「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」問10を参照ください。

このように、免税事業者が適格請求書発行事業者・課税事業者になる場合には、通常と異なる特例があります。

  • 適格請求書の発行体制の確認

要件を満たす請求書が自社で発行できるのか、自社システムを確認しましょう。

  • 取引先から適格請求書を入手できるか

当方が適格請求書発行事業者になれば、消費税の納付義務があります。仕入先などの支払先から適格請求書を入手できるかを確認しておきましょう。入手できないと、段階的に仕入税額控除がとれなくなります。ただし簡易課税制度を選択した場合は、適格請求書は必要ありません。

適格請求書発行事業者になった後に免税事業者に戻るには

免税事業者が適格請求書発行事業者・課税事業者になったものの、状況を見て、また免税事業者に戻りたい場合もあるかもしれません。しかし、課税売上が1,000万円以下であっても適格請求書発行事業者をやめなければ、免税事業者に戻れません。このため、まずは適格請求書発行事業者の取り消しをおこないましょう

取りやめるには、登録取消の届出書を税務署に提出します。原則として提出があった課税期間の翌課税期間から取り消しされます。ただし、提出が課税期間の末日から起算して30日前の日~末日までの間になってしまった場合は、翌々期からの取り消しとなります。詳しくは「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」問14を参照ください。

そして「消費税課税事業者選択届出書」を提出した事業者が免税事業者に戻るためには「消費税課税事業者選択不適用届出書」の提出も必要となります。合わせて確認しましょう。

もし免税事業者が令和5年10月1日から令和11年9月30日までの日の属する課税期間中に適格請求書発行事業者の登録を受けた場合は「登録日の属する課税期間が令和5年10月1日を含まない場合は、登録日以後2年を経過する日の属する課税期間」までは免税事業者に戻れません。原則2年は免税事業者には戻れないと考えておきましょう

まとめ

インボイス制度は売上規模の大小に関わらず、すべての事業者が対象です。このため国税庁でもたくさんの情報を提供しています。制度に関して詳しく知りたい方は国税庁のインボイス特設ページも参考にしてみてください。

免税事業者がインボイス制度開始にあたり、適格請求書発行事業者を選択するかどうかは、判断が難しいところです。また今まで消費税の申告をしていなかった事業者が申告をするとなると、事務手続も煩雑になります。
制度内容や税務上の判断などを含めて、インボイス制度についてご相談したい場合は、神戸市東灘区の永安栄棟公認会計士・税理士事務所にお問い合わせください。