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確定申告をする際、届け出をすれば青色申告を選ぶことができ、特に届け出なければ白色申告になります。個人の方が確定申告をする際には「青色申告を選ぶべき?」と多くの方が悩むのではないでしょうか。

このコラムでは、個人の場合を中心に、青色申告と白色申告の違い、メリットとデメリットを紹介します。結論としては、青色申告を選ばない理由はほぼありません。青色申告の内容と手続きを確認しておきましょう。

青色申告と白色申告の概要と違い

青色申告と白色申告の概要と違いを紹介します。青色申告は自ら届け出をすることで選択できる制度です。メリットも多くありますが、課せられる義務もあります。

青色申告とは

青色申告とは、一定水準の記帳をして、その記帳に基づいて正しい申告をする方が、税務上の優遇措置を得られる制度です。届け出をすることで選択が可能です。

白色申告とは

白色申告とは、青色申告を選択しなかった方の申告方法です。青色申告の届け出をしなければ、自動的に白色申告となります。特に条件はありません。

青色申告と白色申告の違い

青色申告と白色申告の主な違いは、主に以下の3点です。

  • 帳簿の記帳方法と確定申告時の作成書類

青色申告は、複式簿記で記帳しなければなりません(青色申告特別控除が10万円の場合を除く)。複式簿記は、取引を仕訳という形で記帳する方法で、利益を計算する損益計算書だけでなく、貸借対照表の作成も必要になります。複式簿記での記帳は手間がかかりますが「一定水準の記帳」に基づく「より正しい申告」とみなされ、多くの税務上のメリットがあります。

一方白色申告は、複式簿記での記帳は必要ありません。利益を計算するために収入と経費を集計すれば足ります。このため、貸借対照表の作成は必要なく、収支計算書を作成します。

  • 届出書

個人の方が、青色申告を選択するには、原則として青色申告書による申告をしようとする年の3月15日までに「青色申告承認申請書」の提出が必要です。提出がなければ自動的に白色申告になります。

  • 青色申告が適用できる所得

青色申告で申告できるのは、不動産所得、事業所得、又は山林所得のある方です。他の所得については、そもそも制度の適用がなく、白色申告になります。

青色申告のメリットとデメリット

青色申告を選択すると、さまざまな税務上のメリットがあります。主なものは以下のとおりです。

  • 最大65万円の青色申告特別控除

①不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいること。
②複式簿記による記帳をしていること。
③②に基づいた貸借対照表と損益計算書を添付した申告書を期限内に提出すること。

上記の要件を満たした場合、不動産所得または事業所得から、最大65万円*の青色申告特別控除を差し引くことができます
*電子帳簿保存またはe-Taxによる電子申告をおこなっている場合。当該条件を満たさない場合は55万円。

ただし不動産所得があるが事業的規模ではない場合は、青色申告特別控除として、65万円(または55万円)の控除を取れず、10万円となるケースがあるので注意してください

なお、不動産所得が事業的規模であるかどうかの判定は、アパート10室以上、又は貸家5棟以上であることが目安となっています。

  • 青色事業専従者給与

青色申告者と生計を一にしている配偶者・その他親族のうち15歳以上の方が、事業に専ら従事している場合には、その方への給与を青色事業専従者給与として経費とできます。

ただし、事前に給与の金額等について「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出しなければなりません。給与の金額は、労務内容に見合った適正な金額であることが求められます。

  • 純損失の繰越しと繰戻し

事業所得が損失で、もし他の所得と合算してもなおマイナスであった場合は、その損失額を翌年以降3年間繰り越すことができます。そして翌年以降に所得がでれば、この繰り越し金額を差し引けることになります。

また前年に所得が発生し、所得税を支払っている場合には、損失額を繰り戻して所得税の還付を受けることも可能です。

  • 30万円未満であれば減価償却資産でも一括で経費にできる

耐用年数が複数年にわたる減価償却資産、例えばパソコンやプリンターなどの備品や事業に使用する車などは、10万円以上であれば全額を一度に経費とはできず、耐用年数にわたって経費になります。

しかし青色申告であれば、少額減価償却資産の特例が適用でき、取得価額が 30 万円未満の減価償却資産については、合計額 300 万円を限度として、全額経費に算入することができます

白色申告のメリットとデメリット

白色申告のままで申告するメリットは、ほぼないといってよいでしょう。あえていえば、届け出の手続きを一切せずに申告が可能な点くらいではないでしょうか。

なぜなら、現在、不動産所得、事業所得、山林所得がある者は白色申告であっても簡易的な帳簿付けと書類の保存が義務づけられています。青色申告をする場合、複式簿記による記帳、確定申告の際の青色申告決算書の作成といった事務処理上の手間がかかるのが難点ですが、これは青色申告特別控除を65万円(または55万円)適用するための要件です。複式簿記をしなくても、届け出さえすれば青色申告は可能です(ただし青色申告特別控除が10万円となります)。青色申告の10万円控除と白色申告では、事務手続きは変わりません。どうしても記帳が難しい方は届け出するだけでもメリットがあります。

なお、複式簿記の記帳についても、近年では会計ソフトが便利になり、導入するだけで簿記の知識が少ない方でも比較的楽に記帳ができるようになっています。一度確認してみるとよいのではないでしょうか。

白色申告では、青色申告の税務上のメリットを享受できません。たとえ所得がない場合でも、青色申告であれば純損失の繰越しができます。将来の所得と相殺できるため、所得の状況に限らず青色申告は税務上のメリットがあるケースが多いでしょう。

どちらを選ぶとよいか?選べない場合もあるため注意

青色申告には大きな税務上のメリットがあるため、不動産所得、事業所得、山林所得があれば迷わず選択すべきといえるでしょう。

ただし事業所得と認められない場合は、そもそも青色申告は選べないため注意が必要です。近年副業をする方が増加し、副業の所得が「雑所得であるか、事業所得であるか」は注目されているところです。これについては別のコラム「副業の確定申告のやり方は? | 青色申告が可能かどうかも含めて解説」でも記載しますので、良かったらご覧になってみてください。

届け出の期限に注意しよう

青色申告を適用するには、原則として適用する年の3月15日までに、青色申告承認申請書を税務署に提出しなければなりません。ただし新規開業の場合は、開業後2か月以内に提出すればその年分から青色申告を適用できます。
届け出には期限があるため、早めに提出しましょう。

まとめ

以上、青色申告と白色申告の違いについて紹介しました。青色申告はメリットが大きいため、所得の多寡に関わらず適用をおすすめします。そして最大65万円の青色申告特別控除はさらにメリットが大きいため、ぜひ複式簿記での記帳をしてみましょう。

会計ソフトの導入、事務手続き簡素化のための記帳代行、申告代行などに関しては税理士に相談することもおすすめです。
青色申告判断に迷う場合や、その他の税務相談については神戸市東灘区の永安栄棟公認会計士・税理士事務所にお問い合わせください

会計ソフトにはさまざまな種類がありますが、近年急速に普及してきたのがクラウド会計ソフトです。導入コストがかかると敬遠されてきた方でも、コロナ禍や電子帳簿保存法の改正などの環境の変化により、導入の検討を始めるケースが増えています。

このコラムでは、マネーフォワードやFreeeといったクラウド会計ソフトのメリットを中心に紹介します。また、デメリットと、導入時に補助が出るIT導入補助金についても合わせて紹介しますので、検討する際の参考にしてください。

クラウド会計ソフトとは何か

クラウド会計ソフトとは、インターネットから接続して利用する会計ソフトです。従来から普及している会計ソフトはインストール型とも呼ばれ、特定のパソコンにインストールをして利用する形式です。

両者の主な違いは以下のとおりです。

  • インストール型は、パッケージソフトを購入時に支払いをして、その後は大幅な改正がない限り費用は発生しません。クラウド会計ソフトは(導入費用+)利用期間にわたり利用料が発生します
  • インストール型はインターネットに接続していなくても利用可能です。クラウド会計ソフトはインターネット環境がないと利用できません
  • インストール型は、インストールしたパソコンでしか利用できません。クラウド会計ソフトは、インターネット環境があればどのパソコンでも利用可能です。

クラウド会計ソフトのメリット

クラウド会計ソフトのメリットを6点紹介します。共通しているのは、さまざまな意味で業務効率化を図れることです。以下で詳しくご説明します。

1.時間や場所を問わず利用可能で多様な働き方を実現

クラウド会計ソフトは、インターネット環境があれば利用が可能です。時間や場所を問わずアクセスができ、職場以外でも仕事が進められます。

このため職場に出勤できなくても、記帳業務が停滞しない仕組みを作ることが可能になります。テレワークなど多様な働き方を実現できるでしょう。

2.複数人での同時アクセスが可能で情報がリアルタイムに共有できる

インストール型の会計ソフトは、インストールされたパソコンでしか会計ソフトを入力・閲覧できません。一方でクラウド会計ソフトは、インターネット環境があればどのパソコンでも利用可能になります。このため、複数人が同時に会計ソフトを入力・閲覧することが可能になり、記帳業務を分業できるだけでなく、印刷して報告しなくても経営者が数字を確認することもでき、社内で会計ソフト上の情報を共有できます。分業化の推進やリアルタイムでの情報共有により、業務効率化を図ることができるでしょう。

税理士に顧問や申告を依頼している場合には、税理士も時間を問わずアクセスが可能なため、効率的に業務を行ってもらえます。税理士にタイムリーに数字を見てもらえれば、早めにアドバイスをもらえる可能性も高くなります。

永安栄棟 公認会計士・税理士事務所では、クラウド会計を導入することにより、全国のお客様より丸投げパックをご利用いただいております。

3.アップデートが不要

税法は頻繁に改正されるため、会計ソフトも度々更新が必要になります。クラウド会計ソフトではインターネットに接続して利用するため、更新も自動でおこなわれます。このため、わざわざアップデートの手続きを行う必要がなく、安心して利用できるでしょう。

4.バックアップが不要

インストール型では、データが会社のパソコン内にしかないため、ご自身でバックアップをとる必要があります。一方で、クラウド会計ソフトでは、会計データがクラウド上で保存されるため、バックアップが不要になり、手間が省けるとともに安心して利用できます。

5.証憑保存機能が便利に利用できる

電子帳簿保存法の改正で、帳簿や会計資料のスキャナ保存に関する要件が緩和されました。特に請求書や領収書を電子データのまま保存する「スキャナ保存」は、大幅に紙の保管を減らすことができるなど、さまざまなメリットがあります。

クラウド会計システムではこのスキャナ保存に対応するものが多く、便利に利用できます。インストール型のものでも対応しているソフトはありますが、クラウド会計システムではスキャンデータをクラウド上で保存できるため、会計データだけでなく請求書などの会計資料まで社員で共有ができます。そして検索も容易にできるようになり、業務効率化が一層図れるでしょう。

6.銀行口座やクレジッカード明細の自動読込で効率化が可能

多くのクラウド会計システムでは、銀行口座の取引やクレジットカード明細の自動読込ができます。また条件で推測される仕訳を覚えさせるなどの便利な機能もあるため、仕訳の入力が省力化できるでしょう。また自動読込により、金額などの誤りを減らせる可能性が高くなります。

クラウド会計ソフトのデメリット

業務効率化につながるさまざまなメリットがあるクラウド会計ソフトですが、デメリットとしては主に以下の2点があります。

  • インターネット環境がないと利用できない
  • 月額料金がかかる

インターネットがつながらなければ利用できませんし、何らかの理由で接続状態が悪くなると、ソフトが動きにくくなるなどのトラブルにつながります。ただし、このような状況は稀にしか起きないとも考えられます。

クラウド会計ソフトでは、利用する限りは月額料金が発生します。ただし、近年ではクラウド会計ソフトが普及し、コストパフォーマンスの高いものが多くでてきています。業務効率化のメリットを考えると、クラウド会計ソフトは決して高いものではなくなってきています。

IT導入補助金も検討

中小企業、小規模事業者を対象に、自社の課題やニーズに合ったITツールを導入するコストの一部を補助するIT導入補助金が募集されています。国が中小企業等の業務効率化やデジタル化を推進しており、近年予算が多くとられているところです。

IT導入補助金の対象はさまざまなものがありますが、クラウド会計ソフトに関係するところでは、ソフトウェアの購入、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費等が対象になります。PCやスキャナーなどのハードウェア購入費も対象です。要件がさまざまある上に、補助率、上限額、下限額がありますので、詳しくはIT補助金2022のホームページをご確認ください。今年度はまもなく終了してしまいますが、来年度も予算がつく可能性がありますので、注目しましょう。ポイントは、ITツールの導入をする前に補助金の検討をすることです。交付決定前に契約、支払したものは対象になりません。

まとめ

以上、クラウド会計ソフトのメリットを中心に紹介しました。かつては、小規模な事業者では必要ないと思われていた節もあったクラウド会計ソフトですが、メリットが多く、かなり普及が進んできています。近年では特に中小企業等の業務効率化、デジタル化が推進されており、普及に後押しをする形となっています。コストパフォーマンスも良くなっているため、過去に検討したことのある方は、今一度現在のクラウド会計ソフトの種類や性能、価格を確認し直してみるとよいのではないでしょうか。
神戸市東灘区の永安栄棟公認会計士・税理士事務所では、原則としてクラウド会計システムを用いて効率的な業務提供を行っています。導入支援も行っておりますので、お気軽にご相談ください。

法人で社宅を活用すると、社宅を保有または賃貸する費用が会社の経費になり、かつ入居者にとってもメリットがあります。しかし、入居者から賃料を受けとらない、または受け取る金額が少なすぎると、給与として課税されてしまう部分が出るため、注意が必要です。

社宅というと従業員が入居するイメージがありますが、社長をはじめとした役員が入居することも可能です。もし社長が1人だけの法人でも、社宅は導入可能です。このコラムでは、「役員が」社宅を活用した節税方法と、給与課税されないために受け取るべき賃料について紹介します。

役員社宅で経費になるもの

役員社宅を導入して、法人の経費になる内容は以下のとおりです。

自社保有の場合

自社で土地・建物を保有する場合には、建物の減価償却費を経費とできます。また、維持にかかる修繕費や固定資産税も法人の経費です。もし購入するために借入をした場合には、支払利息も経費となります。

借り上げ社宅の場合

社宅を外部から借り上げている場合は、家賃のほかに仲介手数料や火災保険などの費用が法人の経費となります。さらに更新料や保証料なども法人の経費です。

役員社宅を活用するメリット

役員が社宅を活用するメリットは、主に以下のとおりです。

  • 節税効果
  • 社会保険料の軽減
  • 手取りを増やせる

それぞれご説明していきます。

節税効果

社宅を活用するには、保有または借り上げをするための資金が必要です。これらの経費を法人の損金にできるため、節税になります。

社会保険料の軽減

居住のためには、当然資金が必要です。社宅がなければ、手取りの給与の中からその費用を捻出するのが普通です。社宅に入居することで、個人としてはその分の資金が浮くといえるでしょう。

このため、これまで支払っていた役員報酬から社宅に係る費用を減額しても、役員の手取りに影響は少ないと考えられます。役員報酬を減額すれば、社会保険料も軽減できます。

手取りをふやせる

社会保険料の軽減に記載したような考え方に基づき、社宅相当分の報酬を減らした場合は、役員の手取り額への影響はありませんが、もし役員報酬を減らさない場合、社宅の費用を会社が負担してくれるため、手取りを増やすことができます。

給与課税されないための「賃貸料相当額」とはいくらか

以上のように社宅に関する経費を法人の損金とすることができますが、一方で入居する役員から「賃貸料相当額」を徴収しなければ、この「賃貸料相当額」分の金額が給与課税されてしまいます。もしいくらか徴収していたとしても、「賃貸料相当額」に満たなければ、差額が給与課税されることになるため、注意が必要です。

このため、実質的に法人の節税効果があるのは、かかった経費からこの「賃貸料相当額」を差し引いた部分であるといえます

賃貸料相当額は、役員から法人に払ってもらいます。給与天引きしているケースが多いのではないでしょうか。会社側では、「賃貸料相当額」は通常、は入金時に雑収入で処理します。

では「賃貸料相当額」はどのように計算するのでしょうか。実際の賃料の金額とは異なり、税務上、計算の方法が決まっています。同じ社宅でも、役員の場合と従業員の場合では「賃貸料相当額」の計算方法が異なりますが、このコラムでは役員の計算方法について紹介していきます。

ただし、実務上では、賃借料相当額を「賃料の50%」としているケースも多いと思われます。これは、50%は一般的には計算した中で一番高い金額になるため、給与課税されるリスクがまずないと考えられる上、固定資産税の課税標準額を調べたり計算をしたりする手間を省けるからです。

計算方法は、小規模な住宅とそれ以外の住宅で異なります。また、いわゆる豪華社宅では計算方法の適用外になります。実務上、一般的には小規模であると判断される社宅が多いものの、まずはどの社宅に当てはまるかを確認してみましょう。

小規模な住宅の場合

小規模な住宅とは、以下のとおりです。

  • 法定耐用年数が30年以下の建物(主に木造の建物)→床面積が132㎡以下である住宅
  • 法定耐用年数が30年を超える建物(主に木造以外の建物)→床面積が99㎡以下である住宅

区分所有の建物は共用部分の床面積を按分し、専用部分の床面積に加えて判定します。

小規模な住宅の場合の「賃貸料相当額」は、以下の(1)から(3)の合計です。

(1)(その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%
(2)12円×(その建物の総床面積(㎡)/(3.3㎡))
(3)(その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%

小規模な住宅以外の場合

小規模な住宅ではない場合は、社宅が自社所有か、借り上げ社宅かによって計算方法が異なります。

(1)自社所有の場合

次のイとロの合計額の12分の1が賃貸料相当額になります。

イ (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×12%*
*法定耐用年数が30年を超える建物の場合には10%
ロ (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×6%

(2)借り上げ住宅の場合

会社が家主に支払う家賃の50%の金額と、上記(1)で算出した賃料相当額とのいずれか多い金額が賃貸料相当額になります。一般的には50%の方が高くなるでしょう。

豪華社宅の場合

いわゆる豪華住宅にあたるかどうかは、床面積が240㎡を超えるもののうち、取得価額、支払賃貸料の額、内外装の状況等各種の要素を総合勘案して判定するとしています。ただし広さで一律に考えるのではなく、床面積が240平方㎡以下の場合でも、一般の住宅にはないプール等の設備があったり、役員個人の好みを著しく反映した設備があったりする場合には、豪華社宅に該当することとされます。

豪華社宅の場合は、計算方法はなく、通常支払うべき使用料に相当する額が賃貸料相当額になります
詳細は国税庁ホームページ、タックスアンサーNo.2600も参考にしてみてください。

役員社宅活用にあたってのポイント

以上を踏まえて、役員社宅活用にあたってのポイントをまとめます。

賃借料相当額が高すぎると節税効果は低くなる

賃借料相当額は、上記の計算式が「給与課税をされないための最低ライン」であり、それ以上であれば特に問題はありません。法人、役員間で自由に決めることが可能です。

もし役員から多く徴収すれば、法人の資金は残ります。しかし徴収分は収入(益金)のため、金額が多ければ節税効果は低くなります。状況に合わせて決めていくとよいでしょう。

一般的に固定資産税の課税標準額を調べて計算式に当てはめると、実際の賃料よりもかなり下がるケースがほとんどです。自社保有のものだけでなく、借り上げの場合でも役所で固定資産税の課税標準額を調べることが可能です。賃借料相当額を下げたい場合には手間をかけて計算をしてみるのもよいのではないでしょうか。

法人で保有すると住宅ローン控除が受けられない

社長個人の自宅を、法人で社宅とするために購入する場合には、住宅ローン控除が受けられません。個人で購入する場合に受けられるメリットをよく把握して、検討しましょう。

社長1人の法人でも導入可能

社長1人だけで、従業員のいない法人でも、役員社宅は導入可能です。特に社長の1人の法人だと法人と個人の区別があいまいになりがちですが、社宅を導入する場合は法人で契約することが大切です。また、水道光熱費などは社長が個人的に使用している部分になるため、法人の経費にはなりません。

まとめ

以上、役員社宅の活用方法と、給与課税されないために受け取るべき賃料について紹介しました。法人と役員、ともにメリットがある制度ですので、法人に資金的な余裕があれば活用を検討してみてはいかがでしょうか。

役員社宅と似た意味合いで、住宅手当の支給や、個人契約の家賃の一部を負担してあげるといったことも考えられますが、こちらはすべて役員の給与とされるため注意してください。

また、このコラムでは記載していませんが、従業員の社宅の場合は賃借料相当額の計算方法が異なりますので合わせて注意してください(従業員については国税庁ホームページ、タックスアンサーNo.2597も参考にしてみてください)。
社宅の活用について判断に迷う場合や、その他の税務相談については神戸市東灘区の永安栄棟公認会計士・税理士事務所にお問い合わせください。

令和5年10月1日より、インボイス制度が導入されます。あと1年をきりましたが、まだ対応していない事業者も多いようです。

インボイス制度は、法人、個人を問わずすべての事業者に影響がある制度です。このコラムでは今一度インボイス制度の概要を確認します。そして、特に現在「免税事業者」である会社、事業主に焦点をあてて、もし対応しないとどうなるか、および制度開始までに検討すべきことを、わかりやすく紹介します。

インボイス制度と適格請求書の概要

・インボイス制度の概要
・適格請求書を発行する要件、適格請求書の記載要件

を説明します。

インボイス制度の概要

インボイス制度は、正確には「適格請求書等保存方式」といい「適格請求書(通称インボイス)」がなければ消費税の仕入税額控除がとれなくなる制度です。

ここで消費税の仕入税額控除について簡単に説明します。

例えば、事業者が税抜100円の商品を販売し、経費として税抜60円を支払っていたとします。この事業者が受け取った消費税は10円(100円の10%)、支払った消費税は6円(60円の10%)です。この時、事業者が納付する消費税の金額は、10円-6円=4円となります。このように経費にかかった消費税(この例だと6円)は、消費税の納税金額から差し引くことができ、これを仕入税額控除といいます。

インボイス制度では、経費を支払ったときに「適格請求書」を入手して保存しないと、消費税が差し引けなくなります。つまりこの例だと6円が差し引けず、10円を納税しなければなりません。結果として「適格請求書」がないと、消費税の負担が増えることになります。

なお、令和5年10月1日よりインボイス制度が開始されますが、開始と同時に100%仕入税額控除がとれなくなる訳ではなく、6年間の経過措置があります。経過措置の内容は以下のとおりです。

  • 令和5年10月1日から令和8年9月30日まで・・・仕入税額控除の80%
  • 令和8年10月1日から令和11年9月30日まで・・・仕入税額控除の50%

適格請求書の概要

適格請求書を発行するには、適格請求書発行事業者になったうえで、記載要件を満たす請求書を発行しなければなりません。

  • 適格請求書発行事業者になるには

適格請求書発行事業者になるには、税務署に登録申請書を提出することが必要です。令和5年10月1日から適格請求書発行事業者になるには、令和5年3月31日までに申請が必要です。なお、適格請求書発行事業者になると、課税売上がいくらであっても消費税の課税事業者になります。消費税の免税事業者(基準期間における課税売上1,000万円以下の事業者)は、適格請求書発行事業者になると課税事業者になるため、消費税の納付義務が生じます。このため、消費税の負担が増える場合があります。

  • 適格請求書の要件を満たす請求書とは

適格請求書の要件を満たす請求書は、下表のとおり適格請求書発行事業者の登録番号などいくつかの要件があります。なお、右欄の適格簡易請求書は、小売業など、不特定多数に販売する事業者が発行できる、通常よりも多少簡易的なものです。

(出典:国税庁「適格請求書等保存方式(インボイス制度)の手引き」

適格請求書発行事業者にならないとどうなるか

適格請求書発行事業者にならないと、適格請求書が発行できません。そうすると、取引相手が仕入税額控除をとれなくなります。このため、適格請求書発行事業者にならないと取引上不利になる可能性があります。また、取引がなくならないとしても、消費税分の仕入税額控除がとれないことを理由に、この分の値引きを求められる可能性があります。

取引がなくなり減収したり、値引きしたりするよりは、消費税の課税事業者となり消費税分の負担をした方がよい場合も出てくるでしょう。

ただ、最終的に取引上どの程度不利になるか、取引条件が見直されるか、まだ不透明な事業者も多いかと思われます。取引先のどの程度が「適格請求書」を求めるかどうかにかかってきますが、上述した6年間の経過措置も考慮し、まずは令和5年3月31日(令和5年10月1日から適格請求書発行事業者になるための期限)までにどのように対応するかの方針を定める必要があります

免税事業者がインボイス制度の導入までにやるべきこと

まずは、適格請求書発行事業者になるかどうかの検討が必要です。「適格請求書の概要」で記載したとおり、適格請求書発行事業者になると消費税の課税事業者になります。

消費税の負担増と、適格請求書発行事業者にならないことで被る不利益(取引相手として選ばれない、取引価格の見直しが検討されるなど)を比較して検討することになるでしょう。

取引先(客先)が免税事業者や、簡易課税制度を選択している場合、そもそも一般消費者で事業者ではない場合などは、そもそも適格請求書を求められることは少ないと思われます。自社、ご自身の状況に合わせて判断していくことになるでしょう。

検討の結果、適格請求書発行事業者になることを選択した場合は、主に以下の対応が必要です。

  • 適格請求書発行事業者の登録申請

令和5年10月1日から適格請求書発行事業者になるには、令和5年3月31日までに申請が必要です。

そして、それ以降でも随時申請が可能です。免税事業者が令和5年10月1日から令和11年9月30日までの日の属する課税期間中に登録を受ける場合は、登録日から課税事業者となる経過措置が設けられています。つまり、決算期の途中からでも適格請求書発行事業者・課税事業者になれます。この経過措置で登録を受ける場合、消費税の課税選択届出書の提出は必要ありません。適格請求書発行事業者の登録申請だけおこないましょう。

この時、簡易課税制度を選択したい場合は「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出します。上記の経過措置期間中に簡易課税制度の適用を受ける場合には、提出日の属する課税期間から適用できる特例があります。詳しくは「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」問10を参照ください。

このように、免税事業者が適格請求書発行事業者・課税事業者になる場合には、通常と異なる特例があります。

  • 適格請求書の発行体制の確認

要件を満たす請求書が自社で発行できるのか、自社システムを確認しましょう。

  • 取引先から適格請求書を入手できるか

当方が適格請求書発行事業者になれば、消費税の納付義務があります。仕入先などの支払先から適格請求書を入手できるかを確認しておきましょう。入手できないと、段階的に仕入税額控除がとれなくなります。ただし簡易課税制度を選択した場合は、適格請求書は必要ありません。

適格請求書発行事業者になった後に免税事業者に戻るには

免税事業者が適格請求書発行事業者・課税事業者になったものの、状況を見て、また免税事業者に戻りたい場合もあるかもしれません。しかし、課税売上が1,000万円以下であっても適格請求書発行事業者をやめなければ、免税事業者に戻れません。このため、まずは適格請求書発行事業者の取り消しをおこないましょう

取りやめるには、登録取消の届出書を税務署に提出します。原則として提出があった課税期間の翌課税期間から取り消しされます。ただし、提出が課税期間の末日から起算して30日前の日~末日までの間になってしまった場合は、翌々期からの取り消しとなります。詳しくは「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」問14を参照ください。

そして「消費税課税事業者選択届出書」を提出した事業者が免税事業者に戻るためには「消費税課税事業者選択不適用届出書」の提出も必要となります。合わせて確認しましょう。

もし免税事業者が令和5年10月1日から令和11年9月30日までの日の属する課税期間中に適格請求書発行事業者の登録を受けた場合は「登録日の属する課税期間が令和5年10月1日を含まない場合は、登録日以後2年を経過する日の属する課税期間」までは免税事業者に戻れません。原則2年は免税事業者には戻れないと考えておきましょう

まとめ

インボイス制度は売上規模の大小に関わらず、すべての事業者が対象です。このため国税庁でもたくさんの情報を提供しています。制度に関して詳しく知りたい方は国税庁のインボイス特設ページも参考にしてみてください。

免税事業者がインボイス制度開始にあたり、適格請求書発行事業者を選択するかどうかは、判断が難しいところです。また今まで消費税の申告をしていなかった事業者が申告をするとなると、事務手続も煩雑になります。
制度内容や税務上の判断などを含めて、インボイス制度についてご相談したい場合は、神戸市東灘区の永安栄棟公認会計士・税理士事務所にお問い合わせください。

資産を購入しても、減価償却の対象となる資産の場合は、税務上は一時に全額を費用にできません。費用となる金額は「減価償却費」の金額です。この計算を誤って多く計上してしまうと、税務上認められずに税金が増えてしまう可能性があるため、正しい理解と計算が必要です。 このコラムでは、減価償却の基本的な仕組みをわかりやすく解説します。また、減価償却を計算するときに一緒に検討されることの多い「一括償却資産」や「少額減価償却資産」についても合わせてご紹介します。

減価償却の趣旨と計算方法

減価償却費とは、減価償却資産を購入した金額を、一時に全額ではなく、耐用年数に応じて按分した金額だけを計上する費用です。減価償却の趣旨、減価償却資産とは何か、減価償却費はどのように計算するかをご説明します。

減価償却の趣旨

減価償却の趣旨は「資産は時の経過にしたがって価値が減少していくため、その期間にわたり費用を認識する」ということです。

例えば、5,000万円の建物を一括で購入し、使用を開始したとします。この建物が50年使えるものだとすると、50年間にわたり徐々に価値が減少すると考えられます。

このため、建物の使用を開始した時に5,000万円の費用を計上するのではなく、5,000万円÷50年=100万円ずつの費用を50年にわたって認識しようというのが、減価償却の趣旨です。この例で、100万円を「減価償却費」、建物を「減価償却資産」、50年を「耐用年数」といいます。

減価償却の対象資産

減価償却の対象となる資産を「減価償却資産」といいます。主な要件は以下のとおりです。

  • 事業で使用している資産
  • 時の経過等によってその価値が減少する資産

建物、建物附属設備、機械装置、器具備品、車両運搬具などの有形のものだけでなく、ソフトウェアなどの無形のものも対象です。資産が対象となるため、土地などの、時の経過等によってはその価値が減少しないものは対象外になります。

また、事業で使用している資産が対象であるため、使い始めた日から償却の計算を開始します。購入しても使用していない場合には、費用を計上できません。

減価償却費の計算方法

減価償却費の計算方法には、主に定額法と定率法があります。

  • 定額法

毎年一定の金額を償却する方法。毎年の減価償却費の金額は同額になる。

  • 定率法

定率法は毎年一定の割合で償却する方法。償却開始年の金額が一番大きくなり、徐々に減価償却費の金額は小さくなる。

税務上は法定の計算方法があり、それ以外の方法をとる場合には届出が必要です。現在、法人では、建物、建物附属設備、構築物は定額法、その他器具備品や車両などの有形固定資産は定率法が法定であり、個人ではすべてが定額法です。

具体的に計算してみましょう。減価償却費を計算するには、取得価額と耐用年数を調べることが必要です。

【定額法の例】

5,000万円の建物を購入し、期首から使用を開始した場合の、今期の減価償却費の金額を定額法で計算してみます。

取得価額は5,000万円です。耐用年数は「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」に定められていますが、実務上は国税庁などで公表されている耐用年数表と照らし合わせて調べると楽です。建物の耐用年数表には、構造・用途・細目により耐用年数が定められており、例えば鉄骨鉄筋コンクリート造、事務所用のものは50年となっています。

計算式は「取得価額×定額法の償却率」です。この場合5,000万円×0.02(50年の定額法の償却率)=100万円が減価償却費の金額です。

【定率法の例】

200万円の新車(一般の乗用車)を購入し、期首から使用を開始した場合の、今期の減価償却費の金額を定率法で計算してみます。

取得価額は200万円、耐用年数は耐用年数表に照らして6年とします。

計算式は、原則として「未償却残高(取得価額-前年度までの減価償却累計額)×定率法の償却率」*です。この例では未償却残高200万円×0.333(6年の定率法の償却率)=約66万円が減価償却費の金額です。

*未償却残高が償却保証額に満たなくなった年以後は、改定取得価額×改定償却率で計算。

実務上では、耐用年数表に照らしてもあてはまるものがなく、判断がつきにくいこともあります。耐用年数は、資産ごとに「どのくらいの期間使用できるか」を一律に見積もったものであるため、あいまいな場合には現状と近い資産、近い耐用年数を選択していくことになります。

減価償却のシステムを利用すれば、取得価額と耐用年数を入力して償却方法を選択するだけで、実際の計算は自動でおこなわれることがほとんどです。

「少額の」減価償却資産、一括償却資産、少額減価償却資産とは?

減価償却費を計算する際には、「少額の」減価償却資産、一括償却資産、少額減価償却資産も一緒に検討されることが多くあります。それぞれ概要をご紹介します。

1.「少額の」減価償却資産の概要

減価償却資産の中でも、以下のものは減価償却を実施せずに一時に全額を費用にすることが可能です。

  • 取得価額が10万円未満のもの
  • 使用可能期間が1年未満のもの

使用可能期間が1年未満のものは、価値が減少する期間にわたって費用を按分するという減価償却の趣旨に合わず、また、金額が少ないものについては一時に費用としても大きな影響がないからです。

この場合は、減価償却費ではなく「消耗品費」等の科目で処理をします。

2.一括償却資産の概要

取得価額10万円以上20万円未満の減価償却資産は、耐用年数による減価償却費ではなく、3年で均等償却した金額を費用とすることができます。通常の減価償却と選択でき、こちらの3年を選んだ場合の減価償却資産を一括償却資産といいます。

3.少額減価償却資産の概要

「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」の制度があり、これを利用した減価償却資産を少額減価償却資産といいます。

この特例の概要は以下のとおりです。

  • 対象者が資本金1億円以下の法人などの中小企業者等に限られる。
  • 取得価額が30万円未満の減価償却資産を、一時で全額費用とすることができる。
  • この特例を利用して費用とした金額は、原則として年間300万円まで。

あくまで特例であり、通常の減価償却と選択できます。また、一括償却資産の要件を満たせばそちらとも選択が可能です。

以上をまとめると、以下のとおりです。

取得価額の金額1.少額の減価償却資産2.一括償却資産3.少額減価償却資産
~10万円未満まで
10万円以上20万円未満まで×
20万円以上30万円未満まで××

上記表の複数の要件にあてはまる場合には、減価償却の方法を選択できますし、特例を使わずに一般の減価償却をおこなう事も可能です。業績を見ながら検討すると良いでしょう。

減価償却に関する会計処理

会計処理について、仕訳をご紹介します。

一般の減価償却の仕訳の方法

記帳の仕方には「直接法」と「間接法」があります。建物の減価償却費100万円を計上する仕訳を例にご紹介します。

【直接法の例】

直接法は、減価償却費を固定資産から直接差し引いて表示します。

(借方)減価償却費 100万円 (貸方)建物 100万円

この方法だと建物勘定の数字は、未償却残高を表します。

【間接法の例】

間接法は、減価償却累計額の科目を使用して表示する方法です。

(借方)減価償却費 100万円 (貸方)建物減価償却累計額 100万円

この方法だと建物勘定が取得原価を表します。

どちらで処理してもよく、わかりやすい方法を採用するとよいでしょう。

一括償却資産に係る減価償却の仕訳の方法

15万円の備品を一括償却資産として処理した例をご紹介します。1年あたりの減価償却費は15万円÷3年=5万円です。使用開始日がいつであっても、3年で均等償却します。

(借方)減価償却費 5万円 (貸方)一括償却資産 5万円

少額減価償却資産に係る減価償却の仕訳の方法

25万円の備品を、少額減価償却資産として処理した例をご紹介します。

(借方)減価償却費 25万円 (貸方)器具備品 25万円

まとめ

以上、減価償却の仕組みと計算方法、一括償却資産と少額減価償却資産について基本的な事項をご紹介しました。

減価償却費は取得価額、耐用年数、償却の開始日によって金額が異なりますので、これらを正しく把握することが大切です。また「少額の」減価償却資産、一括償却資産、少額減価償却資産の適用は、減価償却費を多く計上できることがほとんどであり、節税メリットがあるので、うまく活用していきましょう。
減価償却について判断に迷う場合や、その他の税務相談については神戸市東灘区の永安栄棟公認会計士・税理士事務所にお問い合わせください。

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第2話 非上場株式の評価①
第3話 非上場株式の評価②
第4話 非上場株式の評価③
第5話 非上場株式の評価④
第6話 非上場株式等の納税猶予及び免除制度(法人版事業承継税制)
第7話 個人の事業用資産についての贈与税・相続税の納税猶予・免除制度(個人版事業承継税制)
第8話 MBO・M&A
第9話 役員退職金
第10話 法人による生命保険の活用
第11話 株主構成戦略
第12話 株主構成戦略(株式の集約)
第13話 株主構成戦略(株式の分散)
第14話 組織再編成①
第15話 組織再編成②
第16話 事業承継対策事例

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6. 個人で保有する賃貸不動産の法人移転等(前半)

7. 個人で保有する賃貸不動産の法人移転等(後半)

8. 資産評価

9. 小規模宅地等の特例の活用

10. 配偶者居住権の活用

11. 生命保険の活用

12. 遺言と遺留分

13. 民事信託の活用

14. 資産承継対策のまとめ

特別編. コロナショックが資産承継に与える影響